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チェルノブイリコミュの『チェルノブイリ再生の歴史』の全字幕 ?

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※前回の最後の部分と数行が重複しています


【ナレーション】

ほかの植物は 放射線に
同様の反応をするのでしょうか?

この庭はチェルノブイリの中心部
発電所から18キロメートル地点にあります

(男が畑を耕している
平屋建ての家が現れる)

ここにレオニードがひとりで暮らしています
離婚後ここに戻ってきました

ここに住むのは違法で 彼は例外です

禁止区域で働く2千人は寮で暮し
区域外の食料を食べています

禁止区域の土地を耕すのは禁止です
彼はどうかしてしまったのでしょうか?

実は そうではありません
彼は放射線を測定するラボを運営していて
承知の上で食べているのです

(彼の農園の様子を映す、※ラボとは実験室、研究所の意味
以下は彼の話)

今はサクランボが食べごろです   20
食べないと ハチに食われてしまう

(彼の顔が大写し 
LEONID BOCDAN レオニ-ド・ボクダン放射線生物学者 と字幕)

桜の木は セシウムや
ストロンチウムを吸収するけど
果肉には わずかしか含まれていません
ただし タネには多く含まれています

赤くておいしい実は食べていいけど
タネは吐き出さなくちゃいけません

(サクランボをしきりに食べてタネを吐き出している)

【ナレーション】

レオニードは穏やかに暮しています

人々がみな軍の作業着をまとい
子どもや妊婦のいない町は異様です

ここで働けるのは名誉なことです
月の半分働くだけで 賃金は2倍もらえます

毎朝 レオニードはラボに出勤します
ここはかってはデイケアセンターでした

禁止区域の植物を調べて セシウム137と   40
ストロンチウム90の動きを解明しました

放射性原子がおとりのように行動して
植物の組織に入り込むことを発見したのです

(実験室の中に、レオニードと別の男が現れ、話す)

おはよう 今日は何を調べる予定?

「赤い森」のカバの葉っぱです
用意したものの重さを量ります

数グラムの植物から
セシウム137とストロンチウム90を検出します

それぞれ検出頻度とその量に
特徴があります

セシウム137はカリウムに似ていて
ストロンチウム90はカルシウムに似ています

カバは 大量のセシウム137とストロンチウム90を
間違って吸収しているのです

(画面に現れた分析のグラフを指で示す)

高い数値を示しています

【ナレーション】

植物は 自分をだまして入ってきた敵と
戦っています    60

植物に 本物と偽物の区別がつかないのは
これらの放射性物質が
人間が現代になって作ったものだからです

(レオニードが話す)

カリウムとカルシウムを吸収する様子が
植物ごとに違うように
セシウム137とストロンチウム90を
吸収する様子もそれぞれです

このことはこの2つの物質の量を調べれば
科学的に明らかにできます

私は庭で育てた野菜を食べています

このラボで仕事を始めてすぐ
庭の作物をすべて分析しました

ハシバミ ジャガイモ キャベツ
ラディッシュ トマト タマネギなど

そしてその中から ハシバミ ブドウ 黒スグリなど
食べてはいけないものを処分しました

【ナレーション】

レオニードは庭の作物を調べて
注意深く選んだものを食べています   80

(レオニードが調理している台所が写される)

動物たちはそうはいかないので
毎日 放射性物質を食べています

(シカやキツネの採食行動を写す)

特に放射線にさらされているのは
「赤い森」のネズミです

エサによる内部被ばくにくわえて
地面と植物からも放射線を浴びています

アメリカのテキサス工科大学のベイカーは
1994年から「赤い森」のネズミを研究しています

彼の研究室には 禁止区域にいた数千の動物の
サンプルがあり 世界の科学者が利用できます

ベイカーの共同研究の相手はセルゲイです

ネズミが暮している環境を考えれば
最初に取り組むテーマは明らかでした

(男が登場、話す 
ロバート・ベイカー テキサス工科大学
遺伝学者 ROBERT J.BAKERと字幕あり)

わたしは 突然変異が起こると思っていました

放射能に関して    100
もっとも恐れるのはガンになることですが
先天異常のある子どもが生まれる恐れも
大きいだろうと思っていました

まずは その原因を解明するため
突然変異したネズミを探し始めたのです

【ナレーション】

調査結果を統計的に有効にするため
多くのネズミを捕まえる必要がありました

ネズミは捕まえやすく 生物学的に人間に近い
という2つの利点があります

(セルゲイが森でネズミ捕りを仕掛けている映像
多数のネズミを捕獲した映像がでる)

次の研究は セルゲイの研究室に移ります

放射線が環境に与える影響を調べるため
1999年に建てられました

(研究室内)

DNAを分析するには
ネズミのツメの一部だけで十分です

集めたサンプルは培養器に入れられて
テキサスのベイカーの研究室に送られます   120

(テキサス工科大学)

ここテキサス工科大学で チェルノブイリの
ネズミの遺伝子がひとつずつ解読されました

(ベイカー発言)

放射線濃度が高いほど
ネズミの突然変異率も高いという結果でした

そこで チェルノブイリ事故で突然変異が
起きたとする論文を発表しました

【ナレーション】

1996年4月 チェルノブイリのネズミは
有名になりました

ベイカーの論文が 権威ある科学雑誌
「ネイチャー」の表紙を飾ったのです

雑誌が出た後 ベイカーたちの研究人生の
汚点となる出来事がありました

ベイカーはDNA配列の自動分析機を導入し
もう一度同じ実験を行いました

前回の結果はすべて間違いでした
ネズミは突然変異体ではなかったのです

なぜ間違えたのでしょう?   140

(ベイカー発言)

最初の実験はマニュアル分析で
エラー率が高いことはわかっていました

突然変異はありましたが
論文に書いたより かなり低い率でした

不適切な分析を報告してしまったのです

自動分析機で調べると ネズミたちは
遺伝的に少し異なる複数の種に属していました

ネズミの種による遺伝子の違いを
突然変異のせいと勘違いしてしまったのです

そこでネズミの種を
調べ直すことにしました

意図的に実験結果をゆがめてはいません
間違いを隠そうと思えば隠せました

しかし正直であることが大事だと考えました
そこで論文を撤回することにしました

放射線の影響が出ていることを示したい
気持ちがありましたが

2度目の実験では ネズミたちの体調は良く
遺伝子に修復のあとが見られました   160

【ナレーション】

放射線濃度の高い環境で40世代も生きていて
なぜ突然変異が起きていないのでしょう?

ベイカーたちは研究を続けて
この謎を解明してきました

(「赤い森」の上空、ヘリコプターからの映像)

事故直後 発電所周辺の動物は死に絶え
一匹も動物のいない空間ができました

(動物の死骸の映像
ベイカーが骨を手にする映像、
ベイカー発言)

そこの環境が安定して
放射能汚染で死ぬことがなくなると
ネズミたちは戻ってきて通常に暮らし
生き延びられたネズミは子孫を残しました

この区域では ネズミの精子も卵子も
常に放射線の影響を受けますが
それでも ちゃんと繁殖していますし
調べた限りネズミは健康です

【ナレーション】      180

死に絶えたネズミと遺伝的に近いネズミたちが
「赤い森」に何種類も移住してきて
交配し広がりました

そのため もともとの遺伝子の違いを
放射能によるものと誤解したのです

チェルノブイリの多くの動物について
同じことが起きたのかもしれません

空白になった場所に よその動物が来て
多様性が増した可能性もあります

チェルノブイリの禁止区域は
科学者をおとしいれる ワナになりました

この場所で見られる異常は
何でも放射能のせいと考えがちです

科学者は 真実とウソを見分け
因果関係を見極める努力をしています

しかしどうすれば 外見の異常が
放射能のせいだと証明できるのでしょう?

研究のじゃまをするものが他にもあります

そもそも動植物は多様なものであり
何を異常とみなすのか 判断できないのです  200

5つに分かれた木の幹は正常でしょうか
(このような木の映像)

この正常でしょうか?
(赤い花の映像)

この動物は正常でしょうか
(角が片方ないシカの映像)

確かなのは カリウムとカルシウムに似た
セシウム137とストロンチウム90の影響です

セシウム137は筋肉と内分泌せんに蓄積し
ストロンチウム90は骨に蓄積します

(セルゲイ・ガシュチャク 放射生態学者 発言)

この区域の動物を観察して 原因を考えるとき
放射能以外の可能性も考えることが大事です

ここの動物には生物学的異常や
遺伝的異常がありますが
それは放射能の影響だけではなく
栄養不足とも関連があります

昔から起きている天候の変化や
寄生虫が増えたせいかもしれないのです

(白骨に線量計をかざしている セルゲイ発言)  220

これはシカの死がいです
骨にストロンチウム90がたまっています

地面より骨のほうに多く含まれています
骨には蓄積されやすいからです

ストロンチウム90は動物の健康に影響しますが
この骨には異常は見られません

死因はストロンチウム90と無関係で
オオカミに食われたからです

【ナレーション】

しかし セシウム137やストロンチウム90の汚染で
弱っていたから食べられたのかもしれません

放射線にさらされた動物たちの健康状態は
どうやって調べればよいのでしょう?

ネズミは動き回らないので研究しやすいですが
遠くへ移動する大型の哺乳類はどうでしょう?

(モウコウマやシカが草原を走っている)

何頭いるか数える予算がないため不明ですが
健康そうに見えます

しかし弱っている動物は食べられてしまうので
存在を確認できません          220

大型哺乳類について面白いデータがあります

謎の多いモウコウマです

(カテリーナ・スリヴィンスカヤ ウクライナ国立アカデミー動物学者
草原でモウコウマをみながら、発言)

モウコウマが放射性物質を蓄積する
メカニズムを調べて
同じエサを食べている家畜のウマと比較すると
モウコウマは蓄積率が3分の1でした

(モウコウマのフンを調べているようにみえる画像)

エサが腸を通過するのが速いことが理由かもしれません

野生ウマはエサの消化が速いことが
わかっています

だから放射性物質が
腸の壁から吸収されにくいのでしょう

【ナレーション】

家畜は数千年にわたる品種改良で
この性質を失いました

モウコウマは飼い慣らせないので
原始的で丈夫なままなのです

(カテリーナ発言)     240

モウコウマの染色体を調べて
面白いことがわかりました

モウコウマの染色体は66本で
家畜のウマの染色体は64本です

差の2本を分析すれば 染色体を修復する
遺伝子の存在が明らかになるかもしれません

【ナレーション】

大型哺乳類への放射線の影響は
わかっていないことが多いものの
鳥に関しては 2人の学者が18年前から
たくさんのデータを集めています

鳥は 放射性物質との戦いに勝って
繁殖しているのでしょうか?


(※続く)

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