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2024年04月16日04:08
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宇和島紀行24 宇和島市立歴史資料館 ／ 盛運汽船〔しおかぜ〕
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３月21日木曜日は樺崎砲台跡を見学した後、隣接する宇和島市立歴史資料館〔登録文化財〕へ赴きました。
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この建物は、明治17(1884)年に広小路の角屋敷へ建設された宇和島警察署でした。寄棟桟瓦葺(ｻﾝｶﾞﾜﾗﾌﾞｷ)木造二階建てで、外壁は漆喰(ｼｯｸｲ)仕上げになっています。床面積は一階260.0�屐ζ鶻�208.68�屬如�一階中央部に玄関と両サイドにはサブ玄関があり、二階部分にはポーチを有して、屋根部分にはぺディメントを設け左右対称を成しています。宇和島の生んだ漢詩人中野逍遥(1867〜94)は「丹楹(ﾀﾝｴｲ)白壁日華に輝く、市人訝(ｲﾌﾞｶ)りて問う、何の治る所と」と詠っています。この種の堂々たる洋館は四国では例が無かったため、県議会で金の使い過ぎではないかと、理事者が攻撃の的にされた程でした。
明治17年といえば、日本近代建築史上、日本建築の技法が異質の西洋建築技法に接触する時期で、明治20年代後半から、やっと全国的に日本の建築家の活躍する時代となる訳です。その明治20年代以前に洋風建築の先駆として、この建物が宇和島に建てられたのですから、工事に携わった工匠達の苦労は並大抵の物では無かったと思われます。
その後、昭和27(1952)年に至り、当時の南宇和郡西海(ﾆｼｳﾐ)町が町制発足の記念事業として、宇和島警察署の改築の際にこの建物を買取り、町役場として移築しました。昭和時代末期になると老朽化が進んで取毀しの話が出る様になりますが、文明開化の宇和島を代表するモニュメントの一つとして保存すべきとの声が高まり、宇和島市への移築保存が決定、平成４(1992)年に現在地への移築が実現しました。
当時の擬洋風と呼ばれる建物の小屋組(軒から上の屋根部分の構造部)は日本建築古来の技法である丸太の原木を巧みに利用して、外観のみ洋風に擬せて建てられている物が多いんですが、この建物は直線的な角材でトラス(合掌)を組み、水平面にもトラスを配し、寄せ棟の平合掌・隅合掌・妻合掌の取合も日本建築の多角形の小屋組みで使われる蕪束(ｶﾌﾞﾗﾂﾞｶ)で納めています。この様に、当時としては画期的な工法を採用しており、そのため、木材の加工に於いて二つの材料を接合させる時に直角に繋ぐ加工方法である仕口(ｼｸﾞﾁ)面においても大変な苦労の跡を窺う事が出来ます。
外壁は木摺下地(ｷｽﾞﾘｼﾀﾁﾞ)・漆喰塗り仕上げで、窓は左右の枠の中に分銅を設けたバランスウエイトの上げ下げ窓を採用しており、当時としては相当に珍しい建物です。
但し、今は工事中で足場が組まれていました。
内部の階段です。
宇和島市内出土の弥生式土器です。
西園寺十五将とその居城です。
伊達政宗が秀宗に与えた貞山公御教諭(ﾁﾞｮｳｻﾞﾝｺｳｺﾞｷｮｳﾕ)です。
宇和島藩・吉田藩の領域です。
宇和島城です。
明治時代の宇和島です。
大正時代の宇和島です。
昭和時代の宇和島です。
敷地内では菫(ｽﾐﾚ)が咲いていました。
こちらはヒアシンスです。
資料館から南下すると「道の駅うわじま きさいや広場」があります。
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国道320号の道の駅ですが、宇和島新内港に接しているため、「みなとオアシスうわじま きさいや広場」として「みなとオアシス」にも登録されています。
きさいや広場に隣接して宇和島新内港駅、即ち盛運汽船の乗り場があります。
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盛運汽船は宇和島市の宇和島新内港と三浦半島・嘉島(ｶｼﾏ)・戸島(ﾄｼﾞﾏ)・日振島(ﾋﾌﾞﾘｼﾞﾏ)を結ぶ航路を運航している船会社です。
1130時発の日振島航路２便の高速船〔しおかぜ〕に乗り込みます。運賃は2080円です。
平成23(2011)年に進水したMTU8V2000M72型機関の双胴型高速艇で、重量61ｔ・全長25.80m・幅5.70m・深さ1.91m・航海速力は25ノット・旅客定員は71名です。
本土と九島(ｸｼﾏ)を結ぶ九島大橋の下を潜ります。
三浦半島沿岸の二並島(ﾌﾀﾅﾗﾋﾞｼﾞﾏ)です。
三浦半島と大島です。大島は足摺宇和海国立公園エリアです。
船は足摺宇和海国立公園エリアを進み、嘉島・中の島の沖合を通過します。
戸島です。
日振島が見えて来ました。
日振島には三つの港がありますが、先ず喜路(ｷﾛ)港に寄港します。
出港後、大崎鼻・尾島の沖合を通ります。
日振島の屈曲部です。
1221時着の明海(ｱｺ)港で〔しおかぜ〕を降りました。
《続く》
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この建物は、明治17(1884)年に広小路の角屋敷へ建設された宇和島警察署でした。寄棟桟瓦葺(ｻﾝｶﾞﾜﾗﾌﾞｷ)木造二階建てで、外壁は漆喰(ｼｯｸｲ)仕上げになっています。床面積は一階260.0�屐ζ鶻�208.68�屬如�一階中央部に玄関と両サイドにはサブ玄関があり、二階部分にはポーチを有して、屋根部分にはぺディメントを設け左右対称を成しています。宇和島の生んだ漢詩人中野逍遥(1867〜94)は「丹楹(ﾀﾝｴｲ)白壁日華に輝く、市人訝(ｲﾌﾞｶ)りて問う、何の治る所と」と詠っています。この種の堂々たる洋館は四国では例が無かったため、県議会で金の使い過ぎではないかと、理事者が攻撃の的にされた程でした。
明治17年といえば、日本近代建築史上、日本建築の技法が異質の西洋建築技法に接触する時期で、明治20年代後半から、やっと全国的に日本の建築家の活躍する時代となる訳です。その明治20年代以前に洋風建築の先駆として、この建物が宇和島に建てられたのですから、工事に携わった工匠達の苦労は並大抵の物では無かったと思われます。
その後、昭和27(1952)年に至り、当時の南宇和郡西海(ﾆｼｳﾐ)町が町制発足の記念事業として、宇和島警察署の改築の際にこの建物を買取り、町役場として移築しました。昭和時代末期になると老朽化が進んで取毀しの話が出る様になりますが、文明開化の宇和島を代表するモニュメントの一つとして保存すべきとの声が高まり、宇和島市への移築保存が決定、平成４(1992)年に現在地への移築が実現しました。
当時の擬洋風と呼ばれる建物の小屋組(軒から上の屋根部分の構造部)は日本建築古来の技法である丸太の原木を巧みに利用して、外観のみ洋風に擬せて建てられている物が多いんですが、この建物は直線的な角材でトラス(合掌)を組み、水平面にもトラスを配し、寄せ棟の平合掌・隅合掌・妻合掌の取合も日本建築の多角形の小屋組みで使われる蕪束(ｶﾌﾞﾗﾂﾞｶ)で納めています。この様に、当時としては画期的な工法を採用しており、そのため、木材の加工に於いて二つの材料を接合させる時に直角に繋ぐ加工方法である仕口(ｼｸﾞﾁ)面においても大変な苦労の跡を窺う事が出来ます。
外壁は木摺下地(ｷｽﾞﾘｼﾀﾁﾞ)・漆喰塗り仕上げで、窓は左右の枠の中に分銅を設けたバランスウエイトの上げ下げ窓を採用しており、当時としては相当に珍しい建物です。
但し、今は工事中で足場が組まれていました。
内部の階段です。
宇和島市内出土の弥生式土器です。
西園寺十五将とその居城です。
伊達政宗が秀宗に与えた貞山公御教諭(ﾁﾞｮｳｻﾞﾝｺｳｺﾞｷｮｳﾕ)です。
宇和島藩・吉田藩の領域です。
宇和島城です。
明治時代の宇和島です。
大正時代の宇和島です。
昭和時代の宇和島です。
敷地内では菫(ｽﾐﾚ)が咲いていました。
こちらはヒアシンスです。
資料館から南下すると「道の駅うわじま きさいや広場」があります。
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国道320号の道の駅ですが、宇和島新内港に接しているため、「みなとオアシスうわじま きさいや広場」として「みなとオアシス」にも登録されています。
きさいや広場に隣接して宇和島新内港駅、即ち盛運汽船の乗り場があります。
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盛運汽船は宇和島市の宇和島新内港と三浦半島・嘉島(ｶｼﾏ)・戸島(ﾄｼﾞﾏ)・日振島(ﾋﾌﾞﾘｼﾞﾏ)を結ぶ航路を運航している船会社です。
1130時発の日振島航路２便の高速船〔しおかぜ〕に乗り込みます。運賃は2080円です。
平成23(2011)年に進水したMTU8V2000M72型機関の双胴型高速艇で、重量61ｔ・全長25.80m・幅5.70m・深さ1.91m・航海速力は25ノット・旅客定員は71名です。
本土と九島(ｸｼﾏ)を結ぶ九島大橋の下を潜ります。
三浦半島沿岸の二並島(ﾌﾀﾅﾗﾋﾞｼﾞﾏ)です。
三浦半島と大島です。大島は足摺宇和海国立公園エリアです。
船は足摺宇和海国立公園エリアを進み、嘉島・中の島の沖合を通過します。
戸島です。
日振島が見えて来ました。
日振島には三つの港がありますが、先ず喜路(ｷﾛ)港に寄港します。
出港後、大崎鼻・尾島の沖合を通ります。
日振島の屈曲部です。
1221時着の明海(ｱｺ)港で〔しおかぜ〕を降りました。
《続く》
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