「デカルト以降」の追記

　追記すると、以上にマニファクチャーから発達した初期資本主義も影響を受け、すでに１９世紀の時点でマルクスが指摘したような化け物にまでなった。人とまともに付き合えず、他人や社会を信用できなければお金が心の拠り所にもなるのも当然ではないか。但し、マルクスは経済学者に過ぎず、デカルト思想の欠陥まで見抜けなかった。

　　４０年前の東京。「人とまともに付き合えない」人たちが集まった身障会やボランティア関係も。そうならば、他の会の人たちはもっと付き合えない。身障会同士が激しいケンカしたり、ボランィア同士も会ごとにまとまり、連携できず、悪口ばかり言い合っていたが、それも当然だし、近代ヨーロッパの多くの戦争の縮図みたいでもあった。その少し前の新左翼同士の抗争も同じである。「人と付き合えない」は世代には関係ない現象だと。どちらも困ったものだ。

　　福祉関係は頭で考えてもダメ。マイナスである。心で受け止めるものだから。頭と心は違うわけである。大事なことだと。恋愛、夫婦愛、親子、信仰、政治までもがそうだろうが。