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2019年02月05日22:57
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『東海道四谷怪談外伝・嘘』by LAL STORY
2/3(日)大楽 ＠ SELENE STUDIO SELENE b2 (セレネ白金高輪)
16:00 〜 60分
原作・脚本 藤沢文翁
演出 玊-TAMA
演奏 ヨース毛（ザッハトルテ） 穂積大志
パフォーマンス 兵頭祐香 森田智博
にて、いずれおとらぬ名声優を集め、
2人1組にしての声の舞台！
LAL STORYの朗読劇は体感型朗読劇。
関智一や羽佐間道夫､緒方恵美､朴璐美の回も
聴きたかったのだけれど、日程が合わず、
この日は
若旦那：井上和彦／宅悦：山路和弘
会場｢セレネ白金高輪｣の入口は
三田白金の何の変哲もないマンション風ビル。
入口を入って階段を地下2階までおりるとそこは密閉空間。
この奥の舞台上がプレミア席。
椅子15脚×4列がギッシリ並ぶ。
舞台下が一般席。
左右それぞれに22脚(？)×4列 中央を向き。
座席は П 状。
そして舞台下中央に細長い舞台を設え、
上に背合せに､大きな椅子が2脚。
客席は満席で、かなりギッシリ…
身体のあちこちが筋肉痛の身にはちとキツイな〜
お約束で買わされるドリンクはとっとと飲んで
コップをスタッフに引き取ってもらわないと拍手ができない。
なんだか居心地の悪い会場だなぁ〜
なんて思いつつ開演を待った。
…と、照明が落ち、ミストが会場を満たし始め、
音と映像で雪が… お、吹雪だ…
演者､井上さん､山路さん 登場。迫力の和服姿！
会場はいつしか極寒のお江戸の町の場末、
薄汚い長屋の1室となっていた。
昨今､鶴屋南北作の歌舞伎｢東海道四谷怪談｣が大盛況。
この吹雪の日、あんま｢宅悦｣を訪ねて来た男も､
｢東海道四谷怪談｣の真実を聴きに来たと言う。
｢今度､舞台で伊右衛門を演ることになって…｣
｢そうですかい… 旦那にも見えるんですかい。‘アレ’が…」
実際､一部始終を見聞きし､鶴屋南北にも語って聞かせた宅悦が
重い口を開き語り始める。
それは誰も知らない真実の四谷怪談だった。
演者2人の周囲で蠢き留まりまた蠢くパフォーマー。
彼らはただ“居る”だけ…
本当に怖いのは｢人｣
襲ってくるのは己の中に在る｢想い｣
そしてまた、役者を脅かし､怖れさせるものは客の拍手？！…
役者はそれを求め憑りつかれ悶死することも…
宅悦は､実はお岩に憑り殺されたと言われる伊右衛門。
彼に見得る“アレ”の顔は｢お岩｣！
その存在を常に傍らに置きながら､自身の中で恐怖を膨らませ
生きている。
しかし役者の男に見得る“アレ”の顔は… のっぺらぼう…
そう… 彼が怖れるのは顔の見えない観客…
語り継がれる｢四谷怪談｣には嘘がある！
お岩は､伊右衛門の極悪非道な行為の被害者。
憑り殺されたという話を広め、
宅悦に成りすまし生き長らえる伊右衛門。
これが四谷怪談の真実。
しかしその真実が巻き起こした嘘が、
いつか真実になって､｢怖れ｣は拡大していく。
そんな物語が、本当に声だけで進行する。
正に｢話芸｣！
現実の大劇場の舞台に設えられた大舞台のセットと、
2人の声優の声によって観客が脳内に創り出す世界、
どちらがリアル？ どちらが壮大？
この日聴いたのは井上さんと山路さんだったけれど、
ペアが変わる度に、
同じ作品でも、同じ役でも、様々に違って見えるものなのだろう。
で、この日は、どうしても､井上さんの持ち役中で大好きな｢斑｣さまが、
時折､脳内を飛ぶのを止められなかった。
言葉の持つ力、
人の想いの力、
あらためて凄いな〜と感じた公演。
ますます、朗読劇が好きになった。
※ チケット代に含まれたお土産。
ファイルはともかく､この櫛… どうしろと言うのか？…
やっぱりそのまま使うのはちと…(笑)
＜観劇19 01＞
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