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2024年03月03日16:55

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2023年洋画映画その2

「ベイビー・ブローカー」
裏稼業でベイビーブローカーを営む二人組は赤子と若い実母と共に養父母を探す旅に出る。次第に心を通わせてゆく彼らを婦警二人組が見守るように追う。赤子にとり1番いい方法は何だろうかとブローカー、婦警ら登場人物たちとともに考えていくような映画。是枝裕和監督

「ONODA 一万夜を越えて」
フィリピン・ルバング島で敗戦を知らず潜伏を続けた小野田寛郎の話。最近有名になった言葉「別班」としてゲリラ戦を指揮する予定が森の中で仲間は次々失われる。戦争を忘れて古本屋を営む元上司が呼ばれ、やっと任務解除の命を受けるシーンがいい。
監督アルチュール・アラリ

『オフィサー・アンド・スパイ』
19世紀末のフランスで起きたドレフュス事件の顛末を映画化。ロマン・ポランスキー監督。ユダヤ人のドレフュス陸軍大尉は、スパイ容疑で終身刑になる。防諜部長になったピカール大佐は、ドレフュスの密書が偽造されたと知るが、上層部の隠蔽工作で左遷さらに投獄される。シリアスな内容軍人たちも背景や建物もかっこいい。度重なる理不尽な裁判、軍隊の理と主人公は立場を危うくしつつも戦う。彼を訪れたドレフュスの態度に些かがっかりするも謝意を伝えるとドレフュスは言う。「いいえ、任務をはたされたからです」彼が他人のためにここまで耐えた理由である。

「アネット」
コメディアンとオペラ歌手が結婚するが生まれた赤子は人形。人気の格差で夫婦仲が冷え妻が死亡し、ある日娘人形が歌い初める。父親は娘で稼ごうと元指揮者とともに世界で興行するが大舞台で。
主人公が見ていたのは現実か妄想か。寡作な監督レオス・カラックスのミュージカル。
スパークルの音楽がとても良くてずっと視聴できる。ミュージカルは音楽の好みが大きいかも。
名作ロックオペラ「TOMMY」を思い出す。不思議で難解な話であっても孤独な苦悩と悲しい家族の話は普遍的で理解でき、ラストはエモい。
不思議で不条理にみえる話でも、人間の感情や闇が表現されていて、つくべきオチがつけばエンターテイメント。妄想も掘り下げたくなり意味を考えたくなり謎を解きたくなるのもエンタメ。ただフックがあればこそ

『インフル病みのペトロフ家』
ロシア在住の主人公はインフルエンザに罹患し妻子にも感染る。現実か高熱の中で見た妄想か創作か。不可思議や殺人が起こるが次の場面でわかるので混乱はない。長回しや画角、トリッキーな表現が面白い。キリル・セレブレンニコフ監督、原作はアレクセイ・サリニコフ。
監督は国から自宅軟禁状態で脚本家を描き密かに撮影したそうで、そのせいか自由なイマジネーションと閉塞感が同居している感。ラストの疾走シーンは背景も撮り方も絵もオチもいい。
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