ダブルタンクの練習回の今季最終回
目的は、水深45mの経験
しかし、参加者2名とも、その経験がすでにあります。
一番の問題、窒素酔いの問題コントロールは心配ありません。
正確な減圧の仕組みを体験する事
皆、撮影をしながらの参加です。
エントリーして、まずは、岬の先端側へ向かいます。
ここから、3番目の根から潜降する予定
ここまで、
泳いで来ると
トサカも綺麗です。
クダゴンベイを
発見!!
そこから、潜降開始
以前より、浅い水深で砂地が見えてきました。
やはり、ここの所の台風の影響が深い水深にもおきています。
そのあたりで、滅多に見られないチョウチョウウオの仲間を発見!!
コクテンカタギの幼魚です。
三宅島で噴火前に見たのが最後なので、随分とご無沙汰な一匹
残念ですが、LED新型ビデオライト検証中なので、シャッターシャッタースピードが稼げず、ブレのある画像が残念
です。
そこで、帯低時間が終了
ここからは、
浮上速度に気を付けて、水深22mほどまで、一気に浮上なのですが、
参加者はダブルタンクに慣れない為に時間がかかります。
ここまでは、想定内です。
ディープストップは、現在の減圧理論では、今回のダイブプランでは、
本来必要が無くなっていますが、
必要なプランの時の予行演習です。
そのエリアにいる生物を撮影しながら、時間経過を待つ練習
スクモン用の
シラコダイのノーマルタイプの幼魚の撮影
今年は、何故か多くみかける。
ソメワケヤッコの幼魚
大きめのノコギリハギ
そして、
ハタタテハゼの群れ
最後のハタタテハゼの群れがいけなかったorz
二人とも、撮影時間がかかり過ぎですorz
窒素が余分に溜まった表示にダイブコンピューターが変わったはずです。
そこから、ハリ魔王のいる水深に来るのに、浮力の増大のコントロールを一人が失敗しました。
それの対処で、近づきB.C.の空気を集めて抜きやすくするために、動きを制御した瞬間、参加者が動いて、ハリ魔王のイマージェンシーボトルのレギュのパージボタンを押してしまいました。
激しいフリーフローをおこしていますが、浮力を取り除かないと、助けている自分ごと水面に出てしまいます。
減圧症の危険は、免れません。
対処後、ボトルのバルブを閉めた時には、レギュは激しいフリーフローで、凍結して、残圧0の表示orz
常温に戻っても、30〜40気圧しかないでしょう。
120気圧から一気にこの数値orz
ハッキリ言って、ハリ魔王は水面を拝む事は出来ません。
エアー切れ水死か、重い減圧症のどちらかの選択をせまられる緊急事態
です。
すぐに、
もう一人の落ち着いている人のタンク圧をチェック
ちゃんと、3分の1ルールを守っていました。
これなら、これを先にもらい。
最後にバランスを崩した人から、もらえば、何とか水面に安全に浮上できます。
そこからは、長い減圧停止とマックスの8分のセフティーストップの時間です。
終了後
アルミタンク、ダブルでの適正ウェイトを確認
無事に浮上出来ました。
水面に戻っても、安心は出来ません。
マイクロバブルは通常より体内中にある事は間違えありません。
さらに、溶け込みやすく、排出しやすい組織の次の段階の組織は、飽和に近い状態です。
早歩きも、手を回すのも、もちろん、シャワーやぬるめでも風呂で温まるのはご法度です。
その経過時間は、いつもより長く感じます。
ハリ魔王は、今回新調したセミドライが如何に性能がたけているか実感出来ました。
二人は、スキン地のスーツですが、寒さの限界がキテ耐えるのがやっとでした。
やっと、一番危険な時間帯を過ぎて、外風呂に入った瞬間、浜が騒がしいです。
酸素吸入器を持って大瀬館のスタッフが向かいます。
ハリ魔王も現場に向かうと、すでに、先に、水中カメラマンで、ベテランインストラクターでもある峯水氏が、酸素吸入中です。
呼吸があるのに、心臓が動いてません。
ドライスーツなので、心マッサージは開始出来ていません。
これもしかして、1カ月前にDANJAPANの潜水事故を調査している教授の言っていた最近40代以上の年齢でおきているかもと言っていた症例?
それなら、心臓に刺激をあたえれば復活するかも、すぐに体をたてて刺激をあたえると、弱いですが、心臓が鼓動を取り戻します。
不整脈で脈が確認出来ました。
これなら、ドライスーツのクビを破いて、楽にして、次に止まった時に、間に合う様にAEDを取り付けられる準備をして、救急隊へ引き次ぐしかありません。
救急車の到着する場所まで、移動、意識は混濁していますが、反応が見られます。
頭側にいる峯水氏に、到着したら、瞳孔の確認を頼みます。
確認から、どうやら頭には、障害を追っていないようです。
そこへ
運のいい事に偶然潜りに来ているお医者様がいらしゃいました。
状況を説明すると、
これも、運よくコロナ過なので、パルスオキシメーターをお持ちです。
その数字は、88%を示しています。
酸素吸入をしてその数字は、異常に低い状況です。
これは、一刻も、早く、緊急搬送が必要です。
ヘリの要請がされました。
この時点で、
講習を担当していたインストラクターにここまでの経緯を記入しながら、順番に聞くと、水面に浮上した時に、急に、溺れたようになり、
口から水を吐いたと言います。
すかさず、「透明だっただった?」それとも、「色がついてた?」
「ついてました」すかさず「ピンク」と聞くと、「ハイ」との返事
間違いありません。
教授が言っていた症例の可能性が高いです。
すぐに、見てくれている医師にそれを伝えると、毎分10mlに酸素量をあげての指示がでます。
駆け付けた大瀬のタイピングスタッフは、酸素が足りなくなりそうなので、かき集める為にてんわやんわの大騒ぎです。
ここで、やっと、ご本人さん、意識が少し戻ったようです。
後は、勇気づけながら搬送をまつだけです。
自分のゲストを放り出していたので、戻ると、流石に、ベテランダイバーです。
二人とも、かたずけをして待っていました。
自分も、力が抜けたら急激に寒くなりました。
温める為に風呂に向かうと、その中に、若いグループが不安そうな顔で自分を見ています。
助かるだろうと、単純なダイビング事故でない事を伝えると、
それに、真剣に質問と予防を聞かれました。
それに、答え終わるとまた、浜が騒がしい。
今度は、別の講習ダイバーにトラブル。
こちらは、意識がありますが、ドライスーツを着ていて、最後の5m位を吹き上げて浮上したそうです。
顔には、あきらかな減圧症の兆候が見られます。
先の方の対処で、酸素吸入器が足りません。
吸入用のレギュレターを見つけて、吸入開始
今度は、酸素タンクが足りません。
また、大騒ぎで残りをかき集めます。
内の40%ナイトロックスタンク、100%の加速減圧用タンクまで、かき集めて準備終了
この方は、首を閉めた状態で緊急浮上や、お風呂で体を温めた時におこす、ドライスーツナーと言われるタイプの減圧症でした。
対処が、速かったので、酸素吸入で、それ以上に進まなくて一安心です。
この日は、帰らなくてはいけないので、現場を後にしました。
家に付くころには、ハリ魔王腰痛と、筋肉のこわばりです。
よくお風呂で温めて、湿布をはり、明日も、ダイビングなので、薬は、飲まずに睡眠へ
最初の方は、命は助かったそうです。
容態が安定したら、各種検査でしょう。
多分、2度とダイビングできない体です。
アメリカから報告のある症例の初めての日本での確定者でしょう。
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