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2019年08月10日00:57

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“特別展　三国志”＠東京国立博物館平成館

｢三国志｣が好き！

なのだけれど、
行く前にちょっと予習しようと索ってみたら…
出るわ出るわ！

世間に数多居る三国志フリークのwebサイト！！
もうスゴイスゴイ！

横山光輝の｢三国志｣全60巻とそのアニメ、
そしてNHKの大河ドラマとも言える｢人形劇三国志｣(全68回)を、
クリアした程度の者では｢好き｣なんておこがましくて言えなくなった｡

そんな薄っぺらい三国志ファンではあるけれど…

8/2(金)
それでも、夏の暑さにめげず出掛けた熱意は立派なものと
自分を褒めつつ、出掛けて行った。

9：00に並び(前に40人ほど､思いのほか少ない)、開場9：30

まず、今回は音声ガイドが２種！
かたや､年齢を重ねグンと魅力を増した吉川晃司さん。
かたや､ゲーム｢真・三國無双｣の4人の武将､
曹操･曹丕･夏侯惇･関羽のナビゲート。

どちらに｢リアル三国志｣の世界へいざなって頂くか？！
…って、そりゃあもう武将のみなさんよねぇ～(笑)
実は私、曹操さまが贔屓なんです。

しっかり耳に装着！　いざ参らん､三国鼎立のあの世界へ！

全て撮影可という太っ腹！
カメラにて片っ端から打ち撮ってくれよう！

同行の２人に､私は掟破りの逆行観賞をすると伝えると、
一瞬たじろいだ優等生で常識人の2人(笑)
でも、一緒に掟破り！　まずは第２会場へ！

第5章曹操高陵と三国大墓
元々は、漠然としていた2世紀末､後漢時代が
俄然､リアルになってきてこんな展覧会が開かれたのも、
この、曹操の墳墓｢曹操高陵｣の発見があったからだろう。

だれも居ない､再現された曹操高陵と
その副葬品を堪能。
(写真は私が撮ったのより良い､頂きモノ)

副葬品の目玉！　白磁の壺(＝罐(かん))

本来、白磁は6世紀後半、青磁の完成を待って登場したとされるが、
この時代に白磁が存在したとなると陶磁器の歴史が書き換えられる大発見！
何か特別な偶然でできたのかも､だとすると、
この時代の世紀の至宝である。
それを副葬品とした曹操の存在が慮れる。
それでも曹操は、自身の墓を極力質素にするよう言い遺したとか。
立派な王である！

　　金製獣文帯金具(帯の装飾品)

蜀　
　揺銭樹(来世にもって行く銭･金の生る樹)とその台座

呉
　　　　　墓門

　
　　虎形棺座(呉の王墓　棺をのせるための虎形台座)

第4章三国歴訪
西晋時代の文学者｢左思｣による｢三都賦｣から
三国のキャッチフレーズを！

｢おごそかなる魏」
｢めぐみの蜀」

｢にぎわいの呉」

ここで第2会場を出て第1会場。
入口から。

プロローグ伝説のなかの三国志
順路通りにここから入って行ってたら(笑)
入口でまず､関羽のこんなお出迎えを受けたのね？

曹操の襲撃を受け逃げ遅れた劉備の子｢劉禅｣を懐に抱いて疾駆。
｢三国志演義｣屈指の名場面で趙雲最大の見せ場。

三役、揃い踏み！

第1章曹操・劉備・孫権―英傑たちのルーツ
　　玉の豚　あの世に行ってもおいしい豚を食べられるように！

　　金と宝石の豹　じゅうたんの重しにしてたらしい…　

第2章漢王朝の光と影

下に豚が居て人の排泄物を食べてくれるトイレだって！

第3章魏・蜀・呉―三国の鼎立
ここで｢赤壁の間｣ともいうべき立体展示！
あの｢赤壁の戦い｣をささやかに体験できる。

想像上の張飛の鉾

撒菱は必ずいずれかの棘が上を向く

改めて、人が増えてきた会場で、
第4章三国歴訪
第5章曹操高陵と三国大墓
をさらりと観て…

最初に駆け抜けた
エピローグ三国の終焉―天下は誰の手に
展覧会のとりを飾る、
世界一短い三国志とも言える｢晋、呉を平らげ天下大平｣と刻印された
晋時代の墓に使われていた磚｡

綺羅星のごとく英雄たちが命を輝かし散らした三国時代が
この数文字で…
なんだか哀しくも､歴史とはそんなものかも…
と思う。

中国から来日した最新の考古発掘成果の展示で、
考古学ならではのリアルな三国志を展開。
そこから、
虚構の英雄が現実の人物となって表れてくる。
そんな、観る者をあの時代に引き込んでくれた本展。
しばし時と場所を越え､想いを馳せて愉しんだ。
で、
やはり私は魏の国と曹操さまのファンだ！

さて、
三国志の英雄と言えば名馬がセット！
第1の名馬と言えば、呂布｡曹操､そして関羽が愛した｢赤兎馬｣
歴史書｢三国志｣の中にも
｢布常御良馬號曰赤菟能馳城飛塹｣という記述が残っているとか。

そして､劉備の愛馬､凶相の｢的盧｣
的盧とは､額に白い模様を有する馬を言い、
｢盧をあてる｣の意｡
盧は、ばくちの最高の勝ち手のこと。
最高を極めてしまうとさらに上を目指すことはできず、
つまり､それ以上よいことは起こらない＝凶という意味。
あえてそんな馬に乗っていた劉備が敵の姦計にはまり
逃走の末､檀渓に追い詰められ、愛馬に
｢やはりお前は凶馬だったのか？　そうでないなら私を助けろ｣
と語り､的盧の力で檀渓を渡り逃げおおせたという逸話がある。