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2018年07月07日09:18

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「ポスドク!」「ミステリークロック」「破滅の王」「レキシントンの幽霊」「異人たちの館」

ハワイの生活情報雑誌「Lighthouse Hawaii」掲載イラストhttps://lighthouse-hawaii.com/

「ポスドク!」高殿円著
小学生の甥を養育する私大非常勤講師の主人公は、有力な教授から研究を引き継ぎぐことに。チャンスとばかりに骨身を削って頑張るが発表の日にハプニングが。甥の養育権の問題もあり。高学歴なのに不安定で貧乏なポスドクの大変さが具体的。脇役は漫画的。原作をされてた魔界王子を彷彿とさせる雰囲気。もうちょっと趣味的にしたかったんじゃないかなと思う同僚もいる。生きやすく生きるためには知恵が必要。逆境はパワーにすべき。地に足ついた等身大なやり返し方が良い。

「ミステリークロック」貴志祐介著
ゆるやかな自殺」「鏡の国の殺人」「 ミステリークロック」「コロッサスの鉤爪」の4作収録。「ゆるやか」と「鏡」は既にドラマ化。「ミステリー」は時間トリックでややこしいので、ドラマ化してほしいところ。「コロッサス」は珍しいネタの海洋密室。映画化いいかも。

「破滅の王」上田早夕里著
第二次大戦中の上海の研究所で主人公の研究者が特務機関の男に謎の細菌兵器の治療法の研究を依頼される。戦中の歴史と描写がメインぽく。映像的だが省いてもいい部分が冗長。五條瑛の革命シリーズの後半みたい。

「レキシントンの幽霊」
村上春樹著。娘が収録作の中の「沈黙」の読書感想文を書くのでついでに読む。文章がやはり上手い。簡潔な文章でありながら、不思議な現象や世界の手触りが感覚的に感じられる。不思議だけでなく人の心理や哲学と地続きなのも上手い。短編ならではかな。

「異人たちの館」折原一著
主人公は母親から息子の伝記のゴースライターを依頼される。調べる内に息子が過去に関わった人々に不審死が続出してると気づく。場面が飛びまくり手記や証言と話者も変わるが話は順番なのでわかりにくくはない。
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