先の補足・メールから

　　確かに、全生園やＳ園の園長も資本家ではないからね。資本家は営利目的だが、施設や療養所にはそのような人はいないわけだし。また、医者は日本国により、生活がかなり保障された人たち。マルクスの時代にはいなかったと言おうか。僕が見た７７年のＳ園では、職員たちが過酷な生活をしていたが、それも資本家の営利目的の搾取とは根本的に違うわけだし。
　　僕もそうだったが、Ｓ園に行っていた多くのボランティアたちは、マルクスの言う事がウソに思われ、かなりが左翼嫌いになっていった。Ｓ園の一園生にもそのような人がいた。はっきりと「社会党や共産党が大嫌いだ」と述べていたし、又、Ｓ園に不満ばかり言っていた別の園生Ｋ氏は選挙では自民党に入れていた。当時の僕も一時右翼に共感したわけだ。自民党ではダメだが、野党はもっとダメだと思い。その他、社会を単に「健全者と障碍者の対立関係」と考えるボランティアも出た。その人はアナーキーになり、左翼を公然と非難もした。Ｓ園後の僕も社会についてまともな見方ができなかった。全生園でも、実際は社会が見えなかったし、僕と飲んだ当時の中年男性の元患者も右翼的な考え方であった。
　　以上の僕の見方がその教派に行ってひっくり返った。本当にＳ園や全生園からは社会が見えなかったわけである。学校関係の論議からも。確かに、学校では、資本家の人も父母としてはいるわけだが、学校自体は営利目的の搾取はないからね。學校からも社会は見えないわけである。