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2017年10月15日21:01

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10/11 マジカルアジアin東洋館@東京国立博物館

先日個展に来てくれた友人、会うのは27年ぶり。中国語を始めたばかりの教室で知り合った女性。年賀状のやり取りだけはしていたが、お互い知っている27年間の経歴は断片的。ゆっくり会おうねーと誓い合ってこの日に実現。
上野公園の「韻松亭」で優雅ランチしようという話から、東博東洋館で開催中の展覧会を見に行こうとなった。

「アジア各地の吉祥、魔除け、呪いなど、目に見えない不思議なパワーにまつわる作品の紹介」で、上野公園で見つかった本物の藁人形の展示で話題になっている。先日「運慶展」に誘ってくれた友人についでに見ようと提案したら「呪いの展示なんか嫌!」と一蹴されてしまったが、27年ぶりの友人は当時に中国旅する私と同じちょっと変わり者、二つ返事であった(笑)

東洋館は地下から5階までの6フロアで、所蔵品をジャンルごとに展示、その中の特集展示には「マジカルアジア」の札がついているという仕組み。

東洋館
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=hall&hid=13
2013年1月2日(水)にリニューアルオープン。「東洋美術をめぐる旅」をコンセプトに、中国、朝鮮半島、東南アジア、西域、インド、エジプトなどの美術と工芸、考古遺物を展示しています。

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マジカルアジア
http://www.tnm.jp/modules/rblog/index.php/1/2017/09/04/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%82%AF%E3%81%A7%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%80%81%E5%A7%8B%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99/

特集:唐三彩(5室)、チベットの仏教徒密教の世界(12室)、アジアの祈り(13室)

通常展示として、1階は「中国の仏像」、2階に「インド・ガンダーラの彫刻」「西域の美術」「西アジア・エジプトの美術」、3階に「中国文明の始まり」「中国の青銅器」「中国墳墓の世界」「中国の染色古裂帖」、4階に中国の「石刻画芸術」「絵画」「書跡」「書斎」。5階に「漆工」「清代工芸」さらに朝鮮の歴史美術が続く。1時半に入ったのにこの時点ですでに4時過ぎ。

インド・ガンダーラの仏像はなかなかイケメンが多いのだが、今回丁寧に見ていって面白かったのはクシャーン朝のレリーフ。
シルクロード美術では、ホータンの《共命鳥像》が小さいのに傑作フォト
人面を二つ持った鳥で、肩を組んでいて残った手同士で合唱している。表情が可愛よね。
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そのほかにも、小さなテラコッタがたくさん見つかっているが、馬や人や猿や皆表情が豊かで可愛い。

エジプトではどどーんとミイラ!大英博物館展では混むのに常設は人もまばら。
面白かったのはイラク出土の《定礎神像》フォト
地鎮祭で地面に打つ神像で、釘のような形をしている。

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装飾品も素晴らしく、馬の轡(イラン出土)もとてもおしゃれ。

やっと階を移動して中国文明へ。
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《揺銭樹》は縁起物に満ち満ちた架空の木だけれど銭がなっているあたりが中国っぽい。確か何かの大規模企画展で見た覚えがある。

等墳墓の副葬品も見事。
舞女の衣装はまるで宇宙服のようフォト

ニッコリ微笑む貴女の手におは小鳥が止まっていてメルヘンフォト
隣の獅子は首に鈴をつけているから猫?はたまた犬?

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墓を守る《三彩鎮墓獣》は人面と獣麺のコンビ、羽根や飾りがポップだ

こんな藍色の釉薬もあるんだね。丸々と太った兎フォト

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枕の柄は鴛鴦、まるでウイリアム・モリスのような可愛い柄は新婚さんにぴったり

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ちょっと休憩のコーナーではチベットの占いを体験。牛や羊、馬のくるぶしの骨を投げてサイコロのようにその形の組合せで占うんだって。夢占いのコーナーでは、大きな猫の夢を見ると財産が入ってくるらしい。

さすがに疲れてきて、時間も押してきたので4階5階はさらっと見て地階へ。いよいよ呪詛人形がある展示室だがその前にチベット仏像。小さめの仏像だが密教色濃い異形はかなりインパクト大。
チャクラサンヴァラ父母仏立像は妻と絡み合う男神。写真撮り忘れた〜

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六臂マハーカーラ立像は、日本では大黒天で本来はシヴァ神の別名。頭に乗ったドクロがちょっとユーモラス。

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黄色ジャンバラ坐像の左手に持っているのはマングースで宝石を吐き出すと言われている。

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ヴァジュラバイラヴァ父母仏立像も小さいながらに迫力で、鳥獣や神々を踏みつけながら妃を抱擁する異形、最上段の頭は文殊菩薩で、倒したものを浄土へ導くらしい。所変われば品変わる。邪鬼を踏みつける四天王を「運慶展」で見てきたばかりなので余計に興味深い。

そしていよいよ最後の展示ケース。何やらそこだけ薄暗く、妙に寒い。
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最初に登場はパプアニューギニアの《肖像頭蓋骨》フォト
亡くなった首長の頭蓋骨に霊魂が宿ると考え、生前の姿を再現したもの。その隣には仮面。この二つがちょっと怖い。

そして呪いの藁人形。フォト
なんとまあ、明治10年に上野公園の大銀杏の木に打ち付けられていたものを当時の研究員が持ち帰り、保管したんだって。藁人形はあまり上手でないけれど手作りで、錆びた釘が何本か刺さったままだった(怖)

すでに閉館時間も迫っていて人もまばら。恐恐!でもそのあとに、映画「霊幻道士」でキョンシーと戦う剣(テンテンちゃんは今どうしているだろう)やインドネシアのクリスと言う美しい剣(神秘的な霊力で持ち主の男性を守護する)を観て安心して退館。
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東博東洋館もやりますなぁ、実に興味深い展示でした。


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