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日記一覧

カントロフの音色
2015年06月14日02:02

ジャン=ジャック・カントロフのヴァイオリン、ジャック・ルヴィエのピアノによる、フランクのヴァイオリン・ソナタを久しぶりに聴く。繊細な軽やかさの中に、艶やかな官能を滲ませている。しなやかな音の流れにはいきいきとした推進力があり、のどが渇いたと

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今を笑って
2015年06月04日04:00

金子光晴著『絶望の精神史』(講談社文芸文庫)をたまに読み返しては、優柔不断に流れそうな気持ちを立て直す。最近読んで、目に飛び込んできた箇所。「日本人の湿っぽい心象を培養土としてはびこったもの ・・・ あのおびただしい仏教の因果話であった。 

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道程
2015年05月29日02:19

残業のあとの、ひとり焼き鳥屋。誰もが孤独を呑み込んで、笑い語らう。おっさんへの道のりを転がるように楽しく歩む。

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優先順位
2015年05月27日03:28

会社時代の友人と二十数年ぶりに会うことになった。「この土日のどっちがいい?」どちらでも大丈夫だった。この辺りに予定していたことは、どうにでもできる。迷わず土曜日を指定しました。なぜか。日曜日に会うことにしたとして、土曜日に事故にあってしまっ

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お鍋でごはん
2015年05月24日00:34

お鍋でご飯を炊きました。いただいたお米を美味しく食べたいと思いました。粒がそろってる優しい白色をしたお米を、きれいに炊きたいとも思いました。吸水時間を気長に守り、好みの硬めのご飯をワクワク想像しながら水加減し、お米からご飯になっていく様子を

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官能
2015年05月16日04:14

「自由に生きることを求めながら、この男の前でだけは自由ではいられないと思う。そこから官能が生まれて来る」本を読みながら寝落ちしてしまったようで、朝、こんな感じの言葉だけが記憶に残っていた。どの本のどこに書かれていたか、まだ探せていない。枕元

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ねばならない、の厚化粧
2015年05月09日03:18

ねばならない、の上に、ねばならないを塗り重ねていた。なろう、ではなく、隠そうという意識がそうさせていく。そんな自分を否定すればするほど、厚化粧になっていくという矛盾。なんて哀れで滑稽な姿。うっとうしいものを剥ぎ取って、素っ裸の寄る辺ない身に

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あなたはそのまんまのあなたでいることがいいの。自分自身を謳歌して生きようよ!マリアの声!マリアの踊り!マリアの笑顔!BUNKAMURAオーチャードホールはマリア・パヘスの しなやかでタフなエネルギーに満ち満ち溢れ、その明朗なアイレは全世界の

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髪を切った
2015年04月20日00:50

髪をばっさりと切りました。20数年ぶりのショートヘア。他人の目、とか、 (男性は長い髪の方が好きなんじゃないか、とか)こうならねば、とか、そういうものに振り回されるのはやめて、こうなりたい、と望む方に素直に向かうことの、何と清々しいことか。

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一切の「ねばならない」を捨てよう。 今、自分に必要なのは「ねばならない」を遂行することではなく「ねばならない」を捨て去ることだった。そうすることによって「ねばならない」で取り繕っていたメッキが剥がれ落ち、 浅はかな自分の姿が露わになるだろう。

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常にゼロから
2015年03月21日01:02

常に、ゼロから出発する意識を持つこと。「原点に戻る」とか「初心に帰る」などとよく言うけれど、それは、引き返したり、後退したりして、 過去に救いを求めることではない、と気付きました。古巣に舞い戻れば、そこがいつまでも自分を守ってくれるというの

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おすそわけ
2015年03月07日21:36

ポテトサラダを作る。新じゃがと新玉ねぎを使った、この季節ならではのシンプルなサラダは、シャキシャキと爽やか。先日、会社の送別会で食べたポテサラがとても美味しかったので、その気分を家族にもおすそわけしたくなったのです。まったく同じものではなく

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文芸春秋掲載の、小野正嗣『九年前の祈り』(芥川賞受賞作)を読む。シングルマザーとなって、幼子と共に故郷へ帰ってきた女性の目に映るもの。 限界集落ともいえる閉鎖的な田舎町。かつて嫌悪し、年月を経てもそのままそこに存在するものが描かれながらも、

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パーボ・ヤルビィ指揮、ドイツカンマーフィル演奏のブラームスを、NHK Eテレで放送していた。ソリストに、ラルス・フォークトを迎えた、ピアノ協奏曲第1番。 第3楽章では、力強い推進力の中に、ピアノの弦の張力とゴツゴツ戯れるようなウイットが溢れていた。

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真のアートは、時間が経つにつれ、くっきりとした輪郭を浮かび上がらせ、記憶は鮮烈なものとなっていく。昨夜の、エスペランサにおける森田志保さんのフラメンコがまさにそうだった。その鮮やかな感受性の体現は、表面的視覚的なものとは対極の、胸のひだの奥

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本日の読売新聞朝刊(1/26)に掲載された、熊川哲也氏率いるKバレエカンパニー公演『シンデレラ』の広告に、プレビュー記事を書かせていただいております。プロコフィエフのドラマティックな音楽、そしてペローの深淵な物語が融合した、幻想的な華やかな舞

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パセオに入社しました
2015年01月16日23:45

本日、パセオに入社いたしました。ネットでの募集に応じて毎月(12か月)パセオに感想文を送ったことがきっかけとなりフリーのライターとして足掛け5年、執筆させていただいていました。このたび、パセオに15年間務めていらした女性の先輩がこの春、退社され

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奥村土牛
2015年01月14日15:40

「どこまで大きく未完成で終わるかだ」 日本画の大家、奥村土牛(1889−1990)は、 85歳で書いた自伝の中でこう語っている。 その言葉のとおり、どっしりと生き抜き、亡くなる直前まで描き続けた。 代表作となる「鳴門」は70歳、 「醍醐」は83歳の時に発表

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まっすぐ深く
2015年01月12日01:01

(引用)「旅とは、目に見える光景やモノにだけではなく、本来は触れることのできないなにかに触れることではないだろうか。したがって、現実世界での距離の移動など、そこでは機能しなくなる。」(堀江敏幸) 胸の深いところに沁み込む一文でした。  何の

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春の七草
2015年01月06日23:47

明日は七草粥の日。米一合をたっぷりの水に浸して、朝一番にお粥が炊けるように仕掛けておく。炊きあがったお粥に混ぜ込めるように、七草の小さな葉っぱを刻んでおく。朝のお粥は、家族たちの年末年始の疲れを取り、ほっと一息つかせてくれることでしょう。柔

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節目は自分の内に在る
2015年01月01日16:48

昨年は新しい場所に飛び込んだ年であり、変化は大きかったはずなのに、それは今までの経験の積み重ねが自分の中から溢れだしたような、ごく自然な流れであったことに気付く。大晦日から新年のへと移り変わる時を、お節の支度に追われながらも、淡々とした心境

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