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日記一覧

18年12月国立劇場・通し狂言「増補双級巴 〜石川五右衛門〜」「葛籠背負(しょ)ったが、おかしいか。馬鹿め!」吉右衛門が、久しぶりに、葛籠を背負って「宙乗り」をするというので、国立劇場へ観に行った。花道七三からワイヤーで引き上げられ、花道の

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18年12月歌舞伎座(夜/「阿古屋」「あんまと泥棒」「傾城雪吉原」)「阿古屋」、玉三郎から梅枝・児太郎へ歌舞伎界の真女形の人間国宝・坂東玉三郎(68)は、自分の得意とする役柄を若手に譲り、さらに、同じ舞台で脇役に廻る形で、共演しながら、若い

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18年12月歌舞伎座(昼/「幸助餅」「於染久松色読販」)上方落語の味「幸助餅」「幸助餅」は、今回初見。本来は、松竹新喜劇の大正時代からの演目。1915(大正4)年12月、京都の夷谷座初演。05年1月、大阪松竹座で、当時の翫雀(当代の鴈治郎)

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18年12月国立劇場 (人形浄瑠璃・「鎌倉三代記」「伊達娘恋緋鹿子」)こってり、時代もの、「鎌倉三代記」歌舞伎の上演では、「鎌倉三代記〜絹川村閑居〜」という形の、「みどり(この場面だけ)」上演が多い。だから、結末の付け方も、通しとは違う。今

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18年12月国立劇場 (人形浄瑠璃鑑賞教室/「団子売」「菅原伝授手習鑑 〜寺入り・寺子屋〜」)鑑賞教室定番の「菅原伝授手習鑑」さすが、歌舞伎・人形浄瑠璃の400年を超える歴史の中で、三本指に入る演目の「菅原伝授手習鑑」だけに、国立劇場では、

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メールマガジン「オルタ広場」11月号に、オルタコラム連載シリーズ、「大原雄の『流儀』」 が掲載されています。                   11月号と12月号は、下記のテーマで、2回に亘って、掲載する予定です。 芸の伝承と世代交代(上

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18年11月国立劇場・通し狂言「名高大岡越前裁」歌舞伎は、やはり、悪人が魅力的「大岡裁き」で歴史に名が残る江戸南町奉行の大岡越前守忠相(1677年〜1751年)は、「奉行(行政職と司法職を兼ねる)」としても徳川幕府中期の有能な官僚であったが

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18年11月歌舞伎座(夜/「楼門五三桐」「文売り」「隅田川続俤 〜法界坊」)色欲・金欲、人殺し、なんでもござれ! 猿之助の「法界坊」法界坊は、色欲・金欲、人殺し、誘拐、なんでもござれ! 歌舞伎屈指の汚れ役、破天荒な、破戒坊主を当代の猿之助が

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18年11月歌舞伎座(昼/「お江戸みやげ」「素襖落」「十六夜清心」)吉右衛門と菊五郎の共演「十六夜清心」先代の芝翫を偲ぶ「お江戸みやげ」は、川口松太郎原作の新作歌舞伎。佳品である。1961(昭和36)年、明治座で、初演。「お江戸みやげ」は、

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18年10月国立劇場・通し狂言「平家女護島」芝翫熱演・ダイナミックな最終場面も見どころ「平家女護島(へいけにょごのしま)」は、歌舞伎の人気狂言なので、特に、「俊寛」は、歌舞伎座などでもよく上演される。しかし、「平家女護島」を「通し」で観る機

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18年10月歌舞伎座(夜/「宮島のだんまり」「吉野山」「助六曲輪初花桜」)助六を演じないまま亡くなった勘三郎10月歌舞伎座夜の部のハイライトは、まず、「助六」である。今回、この劇評は、「助六」から始める。今回は、仁左衛門の助六で、外題が「助

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18年10月歌舞伎座(昼/「三人吉三巴白浪」「大江山酒呑童子」「佐倉義民伝」)十八代目勘三郎七回忌追善今月の歌舞伎座は、十八代目中村勘三郎の七回忌追善興行。一階ロビー下手側出入口近くに、勘三郎の遺影が飾られていた。天才肌の歌舞伎役者十八代目

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メールマガジン「オルタ広場」の最新刊が、発行されました。メールマガジン「オルタ広場」5号(通算177号 2018.9.20) http://c1c.jp/4265/KTDa4y/10089毎月連載!!大原雄の『流儀』                     大原 雄   南島紀行(3

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18年09月国立劇場(人形浄瑠璃)・第二部「夏祭浪花鑑」通しで観る人形浄瑠璃の「夏祭浪花鑑」人形浄瑠璃「夏祭浪花鑑」で、今回、団七を操る桐竹勘十郎は、団七のキャラクターを描くとともに、「上方の、べたっとした暑さ」を表現したい、という。そうな

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18年09月国立劇場(人形浄瑠璃)・第一部/「良弁杉由来」「増補忠臣蔵」「良弁杉由来」は、1887(明治20)年、大阪・彦六座で、人形浄瑠璃として、初演された。新作ながら、作者不詳の名作で、つまり、無名の座付き作者たちが、書き上げ、竹本の太

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18年9月歌舞伎座(夜/「松寿操り三番叟」「俊寛」「幽玄」) 初代から二代目へ継承された秀山祭は、現在の歌舞伎界の屋台骨を背負う役割をしている、と私は思っている。今年の秀山祭・昼の部では、5年近く休演していた九代目福助の舞台復帰というサプラ

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18年9月歌舞伎座(昼/「金閣寺」「鬼揃紅葉狩」「河内山」)福助、5年ぶりに舞台復帰播磨屋・吉右衛門が主催する「秀山祭」も、11回目。吉右衛門への大向うは、すっかり「大播磨」という掛け声が多くなった。存在感といい、科白廻しといい、吉右衛門に

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大原雄の『流儀』というコラムを連載しているメルマガ「オルタ広場」(月刊)4号が刊行されましたので、おしらせします。無料で読むことができます。今回は、沖縄の文学者たちを紹介する「南島紀行」の第2回です。「南島紀行」の第1回などバックナンバーも

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18年8月歌舞伎座(3部/「盟三五大切」)南北ワールド「忠臣蔵外伝」「盟三五大切」は、08年11月の歌舞伎座以来10年ぶり、5回目の拝見。「盟三五大切」は、1825(文政8)年9月、江戸・中村座初演の南北版「忠臣蔵外伝」もの。歌舞伎座「納涼

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18年8月歌舞伎座(2部/「東海道中膝栗毛」「雨乞其角」)当代の猿之助版「東海道中膝栗毛」を観るのは、16年8月、17年8月、今回、18年8月、いずれも歌舞伎座で、3回目になるのだが、3回観て感じたことは、毎回、筋立てが違う上、弥次郎兵衛・

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18年8月歌舞伎座(1部/「花魁草」「龍虎」「心中月夜星野屋」)納涼歌舞伎は、3部制北條秀司作の新作歌舞伎は、「北條歌舞伎」と呼ばれる。「花魁草(おいらんそう)」は、1981(昭和56)年、歌舞伎座で初演された北條秀司作・演出の新作歌舞伎。

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18年7月歌舞伎座(夜/通し狂言「源氏物語」)海老蔵版「源氏物語」は、スーパー歌舞伎通し狂言「源氏物語」は、新作歌舞伎。今月の歌舞伎座は、昼の部も夜の部も、早々と満席、全席売り切れ、となった。昼の部同様、「源氏物語」としては、異例の「海老蔵

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18年7月歌舞伎座(昼/通し狂言「三國無雙瓢箪久」)歌舞伎座は海老蔵の「宙乗り」二題通し狂言「三國無雙瓢箪久 〜出世太閤記〜」は、初見。7月の歌舞伎座は、早々と満席、全席売り切れの盛況。海老蔵人気だろうし、夜の部の「源氏物語」人気でもあるだ

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18年7月国立劇場(「日本振袖始」)「大蛇退治」からギリシャ神話へ「日本振袖始 〜八岐大蛇と素戔嗚尊〜」は、歌舞伎では5回目の拝見。98年6月、08年9月、11年11月、14年3月、そして今回である。ただし、前回は、「日本振袖始 〜大蛇退治

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18年6月歌舞伎座(夜/「夏祭浪花鑑」「巷談宵宮雨」)播磨屋の工夫 吉右衛門の「団七」「夏祭浪花鑑」の団七といえば、最近では、6年前に亡くなった十八代目勘三郎が、海外公演やシアターコクーン、平成中村座で、繰り返し、熱心に上演活動を繰り広げて

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18年6月歌舞伎座(昼/「三笠山御殿」「文屋」「野晒悟助」)「疑着の相」の難しさ「妹背山婦女庭訓」は、史実の大化の改新をベースにしている。大化の改新の主筋は、権力争い。眼病を患い目が不自由になり、政治をつかさどれない天皇の代わりの権力代行者

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18年5月歌舞伎座(夜/「弁天娘女男白浪」「鬼一法眼三略絵巻〜菊畑」「喜撰」)菊之助の新境地「喜撰」への挑戦今年の團菊祭は、昼の部が、海老蔵と菊之助の「鳴神」。夜の部は、当代の歌舞伎役者では、当代随一の世話物役者、菊五郎の「弁天娘女男白浪」

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18年5月歌舞伎座(昼/「雷神不動北山桜」「女伊達」) 海老蔵と菊之助の「團菊祭」今年の團菊祭は、成田屋は海老蔵を軸に、音羽屋は菊五郎を軸としながら、軸足を菊之助へ移譲するという試みも滲み出ているようだ。まず、「口上」。開幕すると、金地の襖

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18年05月国立劇場(人形浄瑠璃)・第二部「彦山権現誓助剣」崩壊した家族を改めて再構成する物語「彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)」は、「伊賀越道中双六」と同じようなロードムービー。敵討ちのために遺族が諸国を転々と漂流する物

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18年05月国立劇場(人形浄瑠璃)・第一部「本朝廿四孝」「口上」「義経千本桜」五代目吉田玉助襲名披露の舞台五代目吉田玉助の襲名披露の演目は、「本朝廿四孝」のうち、「勘助住家の段」で、山本勘助家の長男・横蔵を操る。今回の段組みは、次の通り。「

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