クィン・スロボディアン『破壊系資本主義』(みすず書房)を読みました。著者は、カナダ生れで、現在は米国ボストン大学パーディー・スクール教授の歴史学者ヒストリアンです。本書の原題は CRACK-UP CAPITALISM であり、2023年の出版です。私は話題になった前
櫻田智也『失われた貌』(新潮社)を読みました。著者は、ミステリ作家であり、私は昆虫オタクで一種とぼけた雰囲気を持つ探偵役の魞沢泉を主人公とする短編集を3冊、すなわち、『サーチライトと誘蛾灯』、『蝉かえる』、『六色の蛹』をすべて読んでいま
高田崇史ほか『それはそれはよく燃えた』(講談社)を読みました。著者は、25人の作家であり、若手作家から皆川博子や島田荘司といった大ベテラン作家まで、きわめて幅広い作家が執筆しています。25人の作家による25のショートショートを収録していて、すべて書
善教将大『民度』(中公新書)を読みました。著者は、関西学院大学法学部政治学科の教授です。表紙画像の副題にもあるように、本書は日本の民主主義が危機とはいわないまでも、転換期にある中で、民度を通じて民主主義を考えようと試みています。ただ、私のイメ
渡辺努『インフレの時代』(中公新書)を読みました。著者は、日本銀行ご勤務の後、現在は東京大学名誉教授、ナウキャスト創業者・取締役であり、ご専門はマクロ経済学だそうです。おそらく、日本における物価指数やインフレに関する権威の1人だと私は思います
溝尾良隆『日本と世界の観光史』(古今書院)を読みました。著者は、立教大学観光学部の教授を長らく務め、現在は名誉教授です。本誌は、冒頭にも明記されているように、観光史であって旅行史を目指しているわけではないようなのですが、まあ、近代以前について
冨山和彦[著]・松尾豊[監修]『日本経済AI成長戦略』(文藝春秋)を読みました。著者と監修者は、それぞれ、日本共創プラットフォーム(JPiX)代表取締役と東京大学大学院工学系研究科教授です。本書の主張はまさにタイトル通りなのですが、冒頭第1章では、なぜDX
原田ひ香『三千円の使いかた』(中公文庫)を読みました。著者は、文庫本の最後の解説を担当している垣谷美雨などとろもに、人気の小説家・脚本家です。ただ、私はそれほど作品を読んだことはありません。『財布は踊る』と『一橋桐子(76)の犯罪日記』くらいしか
斧田小夜『では人類、ごきげんよう』(東京創元社)を読みました。著者は、東京大学大学院情報理工学系研究科修了で、エンジニアとして培った広い技術的背景をもとに創作を行い、本書に収録されている「飲鴆止渇」で2019年に第10回創元SF短編賞優秀賞を受賞して
葉室麟『螢草』(文春文庫)を読みました。著者は、時代小説作家なのですが、2017年に亡くなっています。本書は2012年に双葉社から単行本として出版され、2015年に双葉文庫で文庫化され、今年2026年1月に文春文庫で再文庫化されています。本書の舞台は江戸末期
エルモア・レナード『ビッグ・バウンス』(新潮文庫)を読みました。著者は、米国の小説家であり、カウボーイたちの西部小説から本作品で現代ノワール小説に転じています。舞台は米国の5大湖周辺のリゾート地ジェニーヴァ・ビーチで、主人公はジャック・ライア
橋本努・金澤悠介『新しいリベラル』(ちくま新書)を読みました。著者は順に、北海道大学大学院経済学研究科教授とシノドス国際社会動向研究所所長、および、立命館大学産業社会学部現代社会学科教授だそうです。まず、本書ではリベラル派の衰退について事実関
山口二郎『現代ファシズム論』(朝日新書)を読みました。著者は、長らく北海道大学の教授だと私は思っていたのですが、今は法政大学法学部の教授だそうです。前世紀ながら社会党の村山内閣のブレーンだったり、今世紀初頭には政権交代した後の民主党の鳩山内閣
軽部健介『人事と権力』(岩波書店)を読みました。著者は、帝京大学経済学部教授なのですが、時事通信社に長らくお勤めのジャーナリストです。本書のタイトルは大きく出ていますが、実は、日銀総裁の任命をめぐる問題点を議論しています。時期的には、1998年の
畠山丑雄『叫び』(新潮社)を読みました。著者は、小説家であり、京都大学文学部のご出身です。本作品は第174回芥川賞受賞作品です。一応、お断りですが、表紙画像は単行本のバージョンを引用していますが、私は『文藝春秋』2026年3月特別号にて、選評や受賞者
鳥山まこと『時の家』(講談社)を読みました。著者は、小説家であり、京都府立大学から九州大学大学院を終えており、ご専門は建築のようです。本作品は第174回芥川賞受賞作品です。一応、お断りですが、表紙画像は単行本のバージョンを引用していますが、私は
井上真偽『ぎんなみ商店街の事件簿』Sister編とBrother編(小学館)を読みました。作者は、覆面ミステリ作家であり、氏名や年齢そのた男女の性別すら公開していません。ただ、東大工学部のご出身らしいです。私は『アリアドネの声』ほかを読んだことがあります
朝宮運河『日本ホラー小説史』(平凡社新書)を読みました。著者は、ホラー、怪談、怪奇幻想小説を専門とするライター、書評家だそうです。本書は、戦後から現在までの80年間のホラー小説の歴史を後づけています。まあ、タイトル通りなわけです。序章として前史
内山由紀子『日本人の幸せ』(中公新書)を読みました。著者は、京都大学人と社会の未来研究院教授であり、ご専門は社会心理学、文化心理学だそうです。私の子どもが心理学を大学で勉強していたのですが、経済学と同じように心理学にもミクロとマクロがあり、臨
阿津川辰海『ルーカスのいうとおり』(幻冬舎)を読みました。著者は、ミステリ作家であり、私はアンソロジーに収録された短編作品はいくつか読んだ記憶がありますが、長編作品は初読だと思います。本書は、一言でいえば、ホラーミステリといえます。近代物理学
ダニエル・チャンドラー『自由と平等』(早川書房)を読みました。著者は、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)を本拠とする経済学者・哲学者です。LSEの結束資本主義プログラムの研究部長も務めています。本書は、ロールズの政治哲学を解説し、それに
河浪武史『円ドル戦争40年秘史』(日本経済新聞出版社)を読みました。著者は、日経新聞のジャーナリストであり、現在はワシントン支局長です。本書は、1970年代にいわゆるブレトン-ウッズ体制が崩壊して、為替が世界的に変動相場制に移行した後、タイトルから
今さらながら、村田紗耶香『コンビニ人間』(文藝春秋)を読みました。すでに、文庫版が出ていると思うのですが、私が図書館で借りたのは単行本の方で、上の表紙画像の通りです。著者は、小説家であり、本書は、いわずと知れた第155回芥川賞受賞作です。主人公
岩城一郎『日本のインフラ危機』(講談社現代新書)を読みました。著者は、日本大学理工学部土木工学科の教授であり、コンクリート構造物の高耐久化やインフラのメンテナンスがご専門のようです。ですので、本書ではコンクリート構造物のインフラを主として取り
海老原嗣生『外国人急増、日本はどうなる?』(PHP新書)を読みました。著者は、リクルートワークス研究所にて雑誌「Works」の編集長を務め、その後、人材コンサルのようなお仕事をしているのではないか、と私は想像しています。前作『静かな退職という働き方』
高橋和志・樋裕城・牧野百恵[編]『『実証から学ぶ開発経済学』(有斐閣ブックス)を読みました。編者は、順に、政策研究大学院大学教授、上智大学経済学部准教授、アジア経済研究所主任調査研究員となります。本書は4部構成であり、農村開発、人的資本、産業振
山川哲史『市場が見た日本経済』(金融財政事情研究会)を読みました。著者は、日本銀行から外資系投資銀行、すなわち、ゴールドマン・サックス証券とバークレイズ証券を経て、現在は立命館アジア太平洋大学(APU)国際経営学部の教授を務めています。私はゴール
円居挽『京都市民限定で求人が出ているとあるバイトについて』(角川書店)を読みました。著者は、京都大学ミス研ご出身のミステリ作家です。ただ、本書はミステリというよりはホラーと考えるべきです。本書の主人公は神田祟といって、閉じた田舎で生まれ育って
大山誠一郎『アリバイ崩し承ります』と『時計屋探偵の冒険』(実業之日本社)を読みました。著者は、ミステリ作家であり、我が母校の京都大学ミステリ研究会のご出身です。『アリバイ崩し承ります』には7話、『時計屋探偵の冒険』には5話の短編が収録されていま
森バジル『探偵小石は恋しない』(小学館)を読みました。著者は、もちろん、小説家なのですが、前作の『ノウイットオール』が松本清張賞を受賞してデビューしています。私はこの前作は読んでいます。本書は、福岡に拠点を置く探偵事務所を舞台に、代表兼調査員