栗林文夫『廃仏毀釈はなぜ起きたのか』(山川出版社)を読みました。著者は、鹿児島県歴史・美術センター黎明館調査史料室長です。本書は、明治維新期の廃仏毀釈について、特に、すべての寺院が廃寺され、すべての僧侶が還俗させられた鹿児島の例を歴史学の観点
マーセル・ディルサス『独裁者の倒し方』(東洋経済)を読みました。著者は、ドイツ人のようで、ドイツのキール大学安全保障政策研究所の客員研究員だそうです。ただし、本書は英国で英語の出版が最初のようで、英語の原題は How Tyrants Fall であり、2024年の
星岳雄・松島斉[編著]『日本経済 信頼からの再生』(日本経済新聞出版)を読みました。編著者は、2人とも東京大学経済学部教授です。本書は、三井住友信託銀行の委託研究「社会的共通資本と信託」の成果を取りまとめているようです。委託研究のタイトルから想像
前田安正『AIに書けない文章を書く』(ちくまプリマー新書)を読みました。著者は、文章コンサルティングファーム「未來交創株式会社」代表取締役だそうですが、長らく朝日新聞社で校閲のお仕事に携わってこられたようです。本書のタイトルを見て、たいそう大上
平石さなぎ『ギアを上げて、風を鳴らして』(集英社)を読みました。著者は、作家なのでしょうが、この作品で第38回小説すばる新人賞を受賞しています。主人公は、いずれも小学4年生女子の吉沢癒知と渡来クミの2人です。それぞれの視点からのストーリーが交互に
貴戸湊太『有能助手は名探偵を操る』(ハーパーBOOKS+)を読みました。著者は、ミステリ作家です。私は、本書の著者の作品の中では、『その塾講師、正体不明』や『図書館に火をつけたら』といったミステリを読んでいます。タイトルから軽く想像されるように、探
砂原浩太朗『藩邸差配役日日控』(文春文庫)を読みました。著者は、時代小説作家であり、私は『高瀬庄左衛門御留書』と『黛家の兄弟』を読みました。でも、葉室麟作品のような華やかさ、というか、エンタメ性に欠けた作品で、最近は読んでいませんでした。本書
中村隆之『今こそ経済学を問い直す』(講談社現代新書)を読みました。著者は、青山学院大学経済学部教授であり、ご専門は経済史、経済思想史だそうです。京都大学経済学部の八木先生の門下生だったようですから、マルクス主義経済学がご専門かもしれません。結
ブリアン・クリスナ『どうせ死ぬなら、最後にミーアヤム』(春秋社)を読みました。著者は、インドネシアの作家です。たぶん、本書が本邦初訳ではないかと思います。インドネシア語の原題は Seporsi Mie Ayam Sebelum Mati であり、2025年の出版です。私は家族
ダリン M. マクマホン『の人類史』(作品社)を読みました。著者は、米国ダートマス大学の歴史学教授だそうです。英語の原題は Equality: The History of an Elusive Idea であり、2023年の出版です。本書はタイトル通りに、不平等ではない平等の歴史を概観して
野村総合研究所コンサルティング事業本部『日本の差別化戦略』(東洋経済)を読みました。著者であるコンサルティング事業本部が所属する野村総合研究所(NRI)は、1965年に日本初の本格的な民間総合シンクタンクとして設立され、2025年で創立60周年を迎えたそう
綿矢りさ『グレタ・ニンプ』(小学館)を読みました。著者は、芥川賞作家です。本書の主人公は、呉田俊貴であり、舞台は武蔵小杉です。主人公はオフィスが同じビルにあることから、控えめで笑顔が可愛い由依と知り合って結婚します。夫婦で妊活や不妊治療を4年
情報処理演習教材作成委員会[編]『経済系のデータサイエンス 第2版』(学術図書出版社)を読みました。著者は、聞き慣れない委員会に見えるのですが、本の奥付けや出版社のサイトを見れば担当章別の執筆者が4名上げられており、すべて立命館大学経済学部の教授
織守きょうや『キスに煙』(文春文庫)を読みました。著者は、エンタメ作家で、私は何冊かこの作家のミステリ作品を読んでいます。読んだうちで一番いい出来だったのは明らかに『花束は毒』で、本書の宣伝文句でも『花束は毒』と同じ作者である点が強調されてい
アンガス・ディートン『格差の国の経済学』(みすず書房)を読みました。著者は、英国生まれで、米国プリンストン大学公共・国際問題大学院シニア・スカラー、同大経済学・国際問題名誉教授であり、2015年にノーベル経済学賞を受賞してます。ご専門は、貧困、不
読売新聞大阪本社取材班『絶望の凶弾』(中央公論新社)を読みました。著者は、新聞社の取材班です。表紙を見ての通りで、2022年7月8日の参議院選挙のさなかに、安倍晋三元総理が奈良で暗殺された事件から、その銃撃犯である山上徹也に対して奈良地裁が求刑通り
葉室麟『峠しぐれ』(文春文庫)を読みました。著者は、時代小説家であり、2017年に亡くなっています。少し前に読んだ『蛍草』もそうでしたが、この作品も個性的かつ魅力あふれるキャラクターが多数登場しエンタメ性に富んでいます。本書は、双葉社から単行本で
長崎励朗『大大阪という神話』(中公新書)を読みました。著者は、桃山学院大学社会学部准教授であり、生まれの育ちも大阪だということです。本書の中身は、タイトルから受ける印象とは少し違っています。すなわち、広く知られているように、戦前昭和期で日本経
藤崎翔『お梅は魔法少女ごと呪いたい』(祥伝社文庫)を読みました。著者は、元芸人にして現在ではもっとも売れている小説家の1人ではないかと思います。本書は、お梅シリーズの第3弾です。かつては戦国大名の一族を滅亡させたほどの呪いの人形なのに、約500年
山田祐樹『変な心理学』(ちくま新書)を読みました。著者は、九州大学基幹教育院准教授で、ご専門は心理学のようです。本書のタイトルについては、アカデミック心理学ならざる大衆心理学のことを指しているようです。要するに、医療における民間療法のようなも
宇南山卓『経済統計』(新世社)を読みました。著者は、京都大学経済研究所教授であり、京都大学の前の一橋大学ご勤務の折り、だったと思うのですが、私が総務省統計局に勤務していたころ、いろいろとお世話になった記憶があります。したがって、というか、何と
後藤宗明『中高年リスキリング』(朝日新書)を読みました。著者は、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブを設立した代表理事だそうです。本書では、中高年の労働継続や雇用継続の観点から、タイトル通りにリスキリングについて論じています。ほぼ
藤井薫『定年前後のキャリア戦略』(中公新書ラクレ)を読みました。著者は、パーソル総合研究所シンクタンク本部の上席主任研究員だそうです。本書では、「ずっと正社員だった」あるいは「ずっと会社員だった」60代に対して、その就業やお給料のリアルをパーソ
本ではなく学術論文ですが、関西大学関西大学教育開発支援センターの紀要論文「学生の視点からみた学びのリアリティ -楽単志向と履修選択基準の分析-」を読みました。いくつかの研究テーマが示されています。大きく分けて、タイトル通りに、楽単志向と履修選
宮川努[編]『日本経済の未来と生産性』(東京大学出版会)を読みました。編者は、学習院大学経済学部教授です。ご専門はマクロ経済学や日本経済論です。本書は、日本経済研究所の特別研究「社会の未来を考える」の一環として企画された「豊かさの基盤としての生
瀬尾まいこ『私たちの世代は』(文春文庫)を読みました。著者は、私も大好きな人気の小説家です。この作品はいわゆるコロナ文学です。すなわち、かなり長期に渡って、コロナ禍の開始時2020年に小学生だった2人の女子、何の接点もなかった2人が、中学生、高校生
本ではなく学術論文で、"A Time to Unwind or Despair? Decoding the Impact of Commuting Duration on Psychological Distress" と題する論文を読みました。経済学、私の専門外ながら、ミクロ経済学は特に何らかの制約条件下での最適行動を分析する学問であ
世界銀行=世銀のリポート Poverty, Prosperity, and Planet Report 2024: Pathways Out of the Polycrisis を読みました。諸般の事情で必要あって、世界の貧困ラインを調べました。実は、私は長崎大学のころに貧困指標に関する紀要論文 "A Survey on Poverty
坂爪真吾『モテない中年』(PHP新書)を読みました。著者は、社会起業家/合同会社ヨルミナ代表だそうです。これだけでは何のことだか判りませんが、これだけしか情報がありません。モテる/モテないについての本なのですが、第1章では、なぜ、モテる/モテないを
岡田晃『経済で読み解く昭和史』(PHP新書)を読みました。著者は、現在、大阪経済大学特別招聘教授なのですが、元来は日経新聞やテレビ東京のジャーナリストです。私は数年前に同じ出版社のPHP新書『徳川幕府の経済政策』を読んだことがあります。賄賂政治で評