上條一輝『ポルターガイストの囚人』(東京創元社)を読みました。著者は、まだ会社員の兼業作家らしいのですが、前作『深淵のテレパス』で創元ホラー長編賞を受賞してデビューしています。私はこの前作を読んで高く評価していますので、次作の本書も読んでみた
唐沢かおり『「気が利く」とはどういうことか』(ちくま新書)を読みました。著者は、東京大学大学院人文社会系研究科教授であり、ご専門は社会的認知だそうです。タイトルになっている「気が利く」というのは振る舞い方と見られ方に関してであり、他者が望むこ
豊下楢彦『「核抑止論」の虚構』(集英社新書)を読みました。著者は、国際政治学者・外交史家であり、京都大学法学部助教授、立命館大学教授、関西学院大学法学部教授などを歴任し、ご専門は国際政治論・外交史だそうです。本書は、第2次世界対戦後における冷
小倉充夫『民主主義の躓き』(東京大学出版会)を読みました。著者は、津田塾大学の名誉教授です。本書は、副題にあるように、民衆、暴力、国民国家の3つの要素から、民主主義がタイトル通りに躓きを内包しつつ、歴史的に進化ないし発展してきた過程を分析し、
著者は、大阪大学大学院法学研究科の教授であり、ご専門は政治過程論、現代日本政治、行政学だそうです。本書はあとがきにあるように、著者による「財政政策に関する研究の集大成」(p.377)と位置づけられています。今年2月の総選挙でも消費税減税が各政党の公
此本臣吾[監修]・森健[編著]・NRI拡張社会研究会チーム[著]『AIで拡張する社会』(東洋経済)を読みました。著者は、野村総研(NRI)のグループです。本書は3部構成であり、第1部はAIの現在までの進化と将来の予想、第2部は人間を中心に据えた知力の拡張、第3部は
岩田一政・日本経済研究センター[編著]『2075 次世代AIで甦る日本経済』(日本経済新聞出版)を読みました。編著者は、私と同じ内閣府ご出身で日銀副総裁も務められた大先輩のエコノミストです。本書では、現状維持の停滞の未来、AIの活用が進んで明るい展望が
瀬尾まいこ『その扉をたたく音』(集英社文庫)を読みました。主人公の宮路はミュージシャンとしてギターで生計を立てようとしつつも、大学を卒業してから7年間30歳を前にしながらも、いまだに市会議員の親からの毎月20万円の仕送りで暮らす身です。ある日、介
福井健太[編]『新・黄色い部屋』(創元推理文庫)を読みました。編者は、書評家であり、ワセダミステリクラブのご出身です。本書は、昨年2025年に創元推理文庫から出版されたアンソロジーの第1弾であり、「読者への挑戦」ミステリを中心に精選されています。同
岡崎琢磨ほか『猫で窒息したい人に贈る25のショートミステリー』(宝島社文庫)を読みました。著者は、ミステリ作家が多いんでしょうが、収録されているショートショートが必ずしもミステリとはいえないものもあるような気がします。というか、ミステリよりはホ
金子玲介『クイーンと殺人とアリス』(講談社)を読みました。著者は、小説家なのですが、私は前作の『死んだ山田と教室』をそれなりに評価しているので、次作となる本書も読んでみました。本書のひとつのテーマはクイズで、もうひとつはアイドルです。それを軸
マイケル・マン『ファシストたちの肖像』(白水社)を読みました。著者は、英国出身のようで、米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)社会学部教授を務めた後、現在は名誉教授となっています。本書の英語の原題は Fascists であり、いささか古くて2004年の
佐藤紅[編著]『京都文具大全』(光村推古書院)を読みました。著者は、本書の出版をしている光村推古書院の編集者です。本書の前作として、同じ出版社から『京都おみやげ大全』という本も編集・出版しています。はい、タイトル通りの本です。幅広く京都の文房具
平尾清『ビジネス経験を活かしきる「40代から大学教授」という最高の働き方』(青春出版社)を読みました。著者は、岩手大学特任教授、青山学院大学非常勤講師、酒田市政策参与だそうです。リーマンショックにより失業した後、43歳で山形大学教授へと転身されて
トマ・ピケティ『エコロジー社会主義に向けて』(みすず書房)を読みました。著者は、2013年の『21世紀の資本』がベストセラーになったフランスのエコノミストであり、パリ経済学校経済学教授・社会科学高等研究院経済学教授です。本書のフランス語の原題は Ver
藤川清史・渡邉隆俊『産業連関分析入門』(日本評論社)を読みました。著者は、いずれも愛知学院大学経済学部の教授です。タイトル通りの本です。産業連関表とかIO表と呼ばれるマクロ経済の分析手法を学ぶことを主眼としています。ある程度のマクロ経済学に関す
福井健太[編]『横丁の名探偵』(創元推理文庫)を読みました。著者は、書評家であり、ワセダミステリクラブのご出身です。本書は、昨年、創元推理文庫から出版されたアンソロジーの第2弾であり、「読者への挑戦」ものを中心に精選されています。同じ編者による
ジェフリー・ディーヴァー & イザベラ・マルドナード『スパイダー・ゲーム』(文春文庫)を読みました。著者は、ともに米国の小説家です。おそらく、ディーヴァーは世界中を見渡しても、もっとも売れているミステリ作家の1人だと思います。マルドナードは警察に
伊与原新『翠雨の人』(新潮社)を読みました。著者は、理学博士の学位を持つ小説家であり、『宙わたる教室』がNHKドラマになって大きな注目を集めて、『藍を継ぐ海』で第172回直木賞を受賞しています。科学的な見識に裏打ちされた小説で人気を集めています。私
東野圭吾『禁断の魔術』(文春文庫)を読みました。著者は、いうまでもないくらい有名なミステリ作家です。本書はこの作者のいくつかあるシリーズのうちのひとつ、ガリレオこと帝都大学の湯川教授/准教授を主人公とするシリーズ第8作です。なお、もともと、『禁
石田祥『猫を処方いたします 5』(PHP文芸文庫)を読みました。著者は、小説家であり、このシリーズ第1巻『猫を処方いたします』は第11回京都本大賞を受賞しています。本書はタイトルから明らかなように、シリーズ第5巻となります。京都市中京区麩屋町通上ル六
宮島未奈『それいけ! 平安部』(小学館)を読みました。著者は、成瀬あかりのシリーズで有名な小説家です。『成瀬は天下を取りにいく』では2024年に本屋大賞も受賞しています。ですので、出版社の期待も大きいようで、本書の特設サイトが開設されています。人物
上武康亮・遠山祐太・若森直樹・渡辺安虎『日本評論社』(実証ビジネス・エコノミクス)を読みました。著者は順に、イェール大学経営大学院マーケティング学科教授、早稲田大学政治経済学部准教授、慶應義塾大学商学部教授、東京大学大学院経済学研究科および公
萩野覚・西村清彦・清水千弘『日本の経済社会統計』(有斐閣)を読みました。著者は順に、麗澤大学教授、東京大学名誉教授・政策研究大学院大学名誉教授、一橋大学教授となっています。少し前に、肥後雅博『経済統計への招待』(新世社)を取り上げてレビューした
加藤鉄児『実家暮らしのホームズ』(宝島社文庫)を読みました。著者は、ミステリ作家なのですが、第13回「このミステリーがすごい!」大賞・隠し玉として、『殺し屋たちの町長選』により2015年にデビューしています。本書の主人公は判治リヒトという千葉県柏市
フリーダ・マクファデン『ハウスメイド 2』(ハヤカワ・ミステリ文庫)を読みました。著者は、脳外科医で作家だそうです。英語の原題は The Housemaid's Secret であり、2023年の出版です。なお、本書が「2」とナンバリングされている以上、当然「1」があるので
柳広司『コーリャと少年探偵団』(理論社)を読みました。著者は、ミステリ作家だと私は思っており、『ジョーカー・ゲーム』をはじめとするD機関のシリーズを私は愛読しています。数年前に『アンブレイカブル』(角川書店)を読んだ後、少しご無沙汰していると思
坂本貴志・松雄茂『再雇用という働き方』(PHP新書)を読みました。著者は、リクルートワークス研究所の研究員とリクルートご出身でポストオフ後にシニア活躍支援などをしている方のようです。本書では、「ミドルシニアのキャリア戦略」という副題に見られるよ
小川洋子『サイレントシンガー』(文藝春秋)を読みました。著者は、芥川賞作家であり、本書は著者の6年ぶりの長編小説だそうです。ですので、私も大きな期待を持って読んだ次第です。主人公は両親を亡くしておばあさんと暮らすリリカです。農業を主体として自
小林哲夫『関関同立』(ちくま新書)を読みました。著者は、教育ジャーナリストと紹介されています。関関同立とは本書にもある通り、関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学の関西の名門私大をひとまとめにして表現する言葉です。本書ではこの順番で個