岐阜サラマンカホールでの五嶋龍のヴァイオリンリサイタルに行ってきました。 そのプログラムの形式が(構成ではなく)ちょっと変わっているのです。 普通は、作曲者と曲名があり、その簡単な説明があるのですが、そんなものは一切なく、ただ作曲者と曲名
前回に続き、友人小林敏明氏の「文學界」(8月号)に連載し始めた評論読解の続きです。 評論の後半、筆者は「アウシュビッツ以後、詩を書くことは野蛮である」という言葉を援用しながら、「フクシマの後に詩を書くこと」に言及します。 アドルノの言葉
昨日、外気が40度で脳味噌の沸点に至るような条件下で、私の友人が「文學界」(8月号)に連載し始めた評論を読んだ。 小林敏明、「故郷喪失の時代 フクシマ以後を考える」がそれで、彼は今、ライプツィヒ大学教授で専攻は哲学、手軽に入手できる著作とし
遅ればせながら是枝監督の「万引き家族」を観た。 この人の作品はほぼ10本、すべて劇場で観てきた。そしてそのそれぞれが面白かった。ドキュメンタリー出身もあってか、その演出にあたっては物語の起承転結を出演者にあらかじめ伝えることはせず、そのシー
毎日毎日熱暑の地獄脳みそとっくに沸騰しせっかく拾って集めた文字も脳に達する寸前でジュッと蒸発消えてゆく拾いきれない文字の列うごめく蟻の列が行く霞み揺らめき流れの果は決して届かぬ綾なす秘義のチョットだけよのお披露目騒ぎアウシュビッツのそのまた
私がこの地に住まうようになってから半世紀に及ぶが、なにせ当時は田んぼの中の一軒家、歩いて行ける範囲に買い物ができるところはまったくなかった。 結構離れた商店にまで車で出かけた。当時は路上駐車の規制が緩かったので、ちょっと留めて買物をし、ま
久々に岐阜の中心街に出る。 街は静かだ。 平日ということもあって、私のようなジジババがちらほら。 かつて、休日ともなれば、ひとと肩触れ合わずして歩くことが困難だった日々を回想してみる。 あれは私の10代の頃だたから、もう60年前か。 美川憲一
呉服屋時代から数えると400年以上の歴史をもつ名古屋の百貨店、丸栄が6月30日をもって閉店した。何やら寂しい思いがするのは、よく考えてみたら、あそこは私が初めて行った名古屋の百貨店に違いないからだ。 岐阜で育った私は、今のように頻繁に都市間を行