雨 吉田嘉七 「ガダルカナル戦詩集」よりよべが火砲の音に暮れ、今宵はしとど雨に昏(く)る。ここはジャングルの闇深み、すべなく戦友(とも)は濡れ侘びぬ。されど寝(い)ねぬはそがための夜にはあらず、今こそは前線いくさたけなわに、歩兵は犇(ひし)
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死臭の道 一兵卒の緬甸鎮魂歌 後記 藤吉淳之 歌集「屍臭の道」は、普通に言われている戦争詠ではない。しかし、戦時中、内地で、銃後の人々や、徴用されたり、被爆した人たちが、その悲惨なさまを、歌にしたものを、戦争の歌と称すれば、この歌集を、
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