mixiユーザー(id:34658408)

2018年03月09日06:18

135 view

死臭の道  一兵卒の緬甸鎮魂歌 後記 その3/10 藤吉淳之


死臭の道  一兵卒の緬甸鎮魂歌 後記  藤吉淳之  


歌集「屍臭の道」は、普通に言われている戦争詠ではない。しかし、戦時中、内地で、銃後の人々や、徴用されたり、被爆した人たちが、その悲惨なさまを、歌にしたものを、戦争の歌と称すれば、この歌集を、戦争の歌といってよいと思う。


副題のように、戦争末期のビルマ方面軍最後の補充兵として、駆り立てられた一兵卒の、これは、彼の地で戦って、死んでいった人々への、ビルマ・レクイエムである。

軍隊経験といっても、召集1年まえの昭和18年に教育召集を受けた三か月であって、戦闘の経験は一度だけで、交戦後約一時間の後負傷のため、後方に退った。 それからは、敗残の傷兵として、また抑留の捕虜として、かろうじて生残り、昭和二十一年六月復員した。


     < つづく >



<死臭の道 一兵卒の緬甸鎮魂歌 藤吉淳之 全125頁 123頁より>


29 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する