老後「もっと挑戦しておけばよかった」と後悔する人の共通点
足を鎖でつながれたまま大きくなったゾウは、自力で鎖を引きちぎれるほど成長しても、その鎖につながれたままでいるそうです。
小さい時に鎖をちぎれなかった記憶が、ゾウを自暴自棄の状態にしているのです。このゾウのように、実はその状況を打開できる力が十分にありながらも、早々にあきらめてしまっている状態を、「学習性無力感」といいます。
失敗した経験が挑戦を妨げ、成功から遠ざかるしかありません。しかし、そんな状況であるほど、小さな挑戦と成功が重要なのです。
失敗を恐れて、せっかくのチャンスを逃さないようにしてください。私の経験ですが、何度も失敗したからといって人生が台無しになるようなことはありませんでした。
例えば、会社を辞めたり離婚したりしたとしても、人生をよくしようという意志さえあれば、上手に切り抜けていけるものです。「もう年を取りすぎた」「もう遅い」などと諦めないでください。
では、具体的に何をすればいいかをお伝えします。
何でもいい。「小さな挑戦」を続ける
最近では、私も病気のために室内で過ごすことが増え、新しい経験をする機会は以前ほど多くはありません。それでも私の特技は、絶えず小さな挑戦をし続けるということです。
写真展の開催も、イラストを描いて本を出したこともその一環です。今は、新たに出会った人たちと次の挑戦の準備中でもあります。その行動のどれもが、カメラマン並みに写真が撮れたからでも、画家のように絵が描けたからでもありません。ただ、私が美しいと発見した驚きや感動を、他の人たちと共有したかったからに過ぎません。
それでも、私の作品を見た人たちから、「あなたの撮る水滴の写真は、本当に美しい」「先生の描いたくねくねのイラストを見ると、心が安らぎます」などと言ってもらえたのです。私の新しい挑戦にも意味があったと思えました。何よりも、こうした新しいチャレンジの最中は、ワクワクして人生が豊かになったように感じられました。42歳でパーキンソン病と診断され、65歳を過ぎた今、改めてそう思います。
もし私が人生をやり直せるなら、もっともっと、失敗したい。光の速さで過ぎ去る時間の中で、もっと多くの経験をし、ちょっとやそっとのことでひるんだりしない。そうやって培った経験が、いかに価値のあるものかよく知っているから。
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