ヒビノキ871（05月05日〜05月11日までの１週間／週後半）

2024/05/05〜2024/05/11までの木曜日〜土曜日の週後半の日記です。

■2024/05/09/木
生成AIが関るセミナーに頻繁に参加している同僚が、どのセミナーでも技術開発やクリエイター目線で語る五十歩百歩的内容ばかりで「ズレてる」と話す。おそらく企業の広報担当や営業担当が把握をしたい内容は違う。

問題は生成AIをビジネス活用したとき、どう社会にそれが“正当”な行為だと説明して、顧客や市場を説得できるか。その方法へ実際的・実業的に焦点をあてたセミナーを開催できればマネタイズできるのでは？　とのこと。なるほど。

『ダンジョン飯』 第19話　「山姥／夢魔」
https://delicious-in-dungeon.com/
蜃気楼の語源的な“蜃”のしわざ。シェイプシフターを撃退した直後に姿を現し、マルシルを人質にとった元・シュロー一行のメンバーで女忍者のアセビ。アセビは黒魔術で自身へかけられた呪術を解呪するようマルシルへと要求する。今回の展開は視聴者たちの疑問と物語の「できない」へと回答した。マルシルは呪術によって動物と人間が交り合う状態のアセビの元に戻すことが「できない」と説明する。

これはつまりアセビと同様の状態のファリンをマルシルの呪文では解呪「できない」。可能だとするなら、迷宮の主で狂乱の魔術師シスルの呪文書が必要だということをしめす。インキュバスの悪夢にマルシルがとらわれる展開は「メシ要素」のためにむりやり接続した感覚がかなりある。もっともマルシルが夢魔を打ち破るキーアイテムはシスルの呪文書ですから伏線といえば伏線なのかも。

『うる星やつら 第2期』 第40話　「一夜の攻防戦／命かけます、授業中」
https://uy-allstars.com/
「一夜の攻防戦」。旧版は未映像化で初映像化。前回にあたる旧版がテレビではなくＯＶＡだったならばうなづける。実体を得た渚が竜之介たちの自宅に居候。あいかわらず許嫁に“関係”を迫る。バトルアクション風味の竜之介 vs 渚を柱に置き、結局、ある程度、よい話回しにして「うやむや」に同居を継続。言う所の渚は「男の娘（こ）」ですけど、この年代から需要とジャンルはあったんだな。

「命かけます、授業中」。旧版のタイトルも同様の「命かけます授業中」で句読点（、）があるかないか。温泉マークが「私語が一言でもあったら補習！」の状況の中でテンがあたるにちょっかいを出す。テンが授業に乱入して騒然。クラスメイト全員が無言でテンの妨害に耐え切る。静画の漫画より映像のほうがおもしろくできそうで、実際、オノマトペに“音”をあてる新版の演出がうまく機能している。

■2024/05/10/金
Amazon primeの『フォールアウト（Fallout）』 *1 の放送と『デューン/DUNE』 *2 の映画が好評。IPが“原作”を保証する公式TRPGのセールスも好調。日本のTRPG業界ではできない販売拡大と人口増加の方法ってこういうのだよな。

*1 https://www.drivethrurpg.com/ja/product/366742/fallout-the-roleplaying-game-core-rulebook-pdf
*2 https://www.drivethrurpg.com/ja/product/473484/dune-fall-of-the-imperium-pdf

『ガールズバンドクライ』 第６話　「はぐれ者賛歌」
https://girls-band-cry.com/
物語の都合ではなく“純粋”にバンドならばドラムとキーボードいるよな。前回の「新川崎（仮）」のステージを見て、彼女らの演奏に注目したキーボードの海老塚智とドラムのルパ。武道館ライブをめざす２人は仁菜とすばるに接触。両者を演奏に誘う。バンドの方向性と目標に「打倒！　新生ダイダス（＋元・親友のヒナ）」をかかげ「やきもき」している仁菜は桃香の説得を開始する。

前回で仁菜が「新生ダイダスに勝つ！」の目標と動機はすげかわってしまった。両者の対決構造を加速していくには必要な展開。同時に今回の６話で仲間あつめは終了。５人のフルメンバーをそろえ次回で折り返し。来週まさしくバンドワゴンで「新生ダイダス」も出演するバンドフェスへ向う。バンドネーム決定っていう展開なんでしょう。もう１つは今後５人のメジャーデビューにまで話を持って行くか。

■2024/05/11/土
『一つの指輪：指輪物語TRPG　失われた王国の遺跡』――。


https://lotrtrpg.jp/

購入。内容としては、2965年代に廃墟になりながら人々が暮すサルバドなど「指輪物語」の開始年代までにあったTRPGの独自設定を紹介する。地域設定サプリメントというよりは立ち向かう“影”や“敵”に言及した部分の方が多い。

2965年〜2975年の約10年間に渡る「サウロンの手下と勢力がどう動くのか？」のタイムラインが存在。おそらく公式はこれを折り込み「冒険を作成せよ」と指針をだしているんだろう。中つ国に来（きた）る嵐の時は回避できないので。

翻訳は最新の「指輪物語」の訳語を取り込み、格調ある装丁と同様に満足いく仕上がりになっている。問題があるとするなら諸所の物事が正典の設定か？　TRPG独自の設定か？　判断がつきずらいところ。

自身個人の満足や「指輪物語」の関連著作といった事実は脇に置き、純粋にTRPGのサプリメントとして判断すれば、正直、価格（\6,600）とは内容が釣り合わない。追加のゲームルールなどない地域サプリメントですしね。

『夜のクラゲは泳げない』 第６話　「31（サーティワン）」
https://yorukura-anime.com/
銀河最強アイドルのたまご17歳（31歳）バツイチ子持ち殻を破り爆誕。物語の中のキャラクターも中の人（上坂すみれ）もやるのたのしそうだな。以前、街頭ステージで花音とまひるがステージジャックしてしまったアイドルのみー子。 彼女は人気の「JELEE」を頼り／脅し、切羽詰まったアイドル活動最後のチャンスを賭け「楽曲」を提供してもらおうとする。まひるたちは、この経緯で彼女の生活を知る。

まず“本”が上手い。みー子／馬場静江の日常をコミカルに提供しながら、母と娘の亜璃恵瑠（ありえる）の関係をつむぐ。この経緯の中で花音と母親の関係を掘り下げる。また、母親への中傷に傷付く亜璃恵瑠に自身と推し（ののたん／花音）の絆を描き、結果、めいのアイデンティも掘り下げる手並が上手。このシリアスをコメディの中に上手く織り混ぜオールハッピー／ハッピーエンドに導く監督の計算もよくできてる。

『怪獣８号』 第五話　「入隊！」
https://kaiju-no8.net/
27名 ＋ 補欠１名合格。防衛隊員選抜試験の合格発表。カフカたちは緊張の中で合否の封筒を開封。そうして入隊式典がやってくる。レノは正式合格。カフカは予備生で合格。判断基準は保科が「選抜試験で発生した異常の原因ではないか？」とカフカに注意しているため。この状況をしめしつつ、全体としては新入隊員の紹介と関係を、訓練の日々の中でみせるインターバルに近い。コミカルな要素が多め。

怪獣８号の正体を知る「カフカとキコルの“秘密”」と「保科の“注意”」で物語の爆弾は設置完了。最後に警報が鳴り、最初の実戦任務が幕が開く。今後に必要な展開であるが、進み方はスローペース。実戦で隊員の関係を描く事が担保できるならば、カフカとキコルの“秘密”と保科の“注意”の描写のみ必要であって、以外は省略も可能。ですからやっぱりテレビアニメはカフカとキコルの第一部隊配属までかな。

『ささやくように恋を唄う』 第５話　「帰り道、出会いと、約束。」
https://sasakoi-anime.com/
ひび割れた関係の修復。水口・姉の「依が好き」の告白をうけて、告白の返事を保留している自身の態度に悩むひまり。彼女は周囲に相談。「SS GIRLS」も出演する軽音部対バンステージのあとで「返事」を返す決意を抱く。よく物語の構造は計算していて、水口・姉と部長の里宮は、ひまりと依の関係を加速するブーストの役回り。たしかに発破をかけないと、このまま、ひまりの態度保留はずるずるいってしまう。

この態度に決断を迫る／背中を押すのが先輩の立場の２人だというのは、学校のカーストと周囲の関係をふまえ納得感と説得力はあるな。作品としては水口・姉を悪者にしたくはなくて、ひまりとの関係修復をはかるが、とはいえ「決着」とはいかなそう。恋愛模様以外でやや気になる部分は、割と強く音楽を主題にすえているのに、その音楽部分の内容や演出が弱い部分。とってつけた印象がぬぐえない。