<ストーリー>
巨大な宇宙船の母艦が神奈川県上空に鎮座して3年。東京でハイテンションに暮らす小山門出とおんたんこと中川凰蘭の親友同士。しかし、世界は二人の運命を変えようとしていた。
<コメント>
「終末」を描く時に様々なテクニックが使われる。アメリカではとりあえず田舎の自然の中に逃げ込む、というのだし、イギリスの場合はごく静かに滅びていくように描かれる。
では、日本人はどうだろう?おそらく世界が壊滅する1時間前まではきっと普通に生活していることだろう。
二人の女子高生の淡々としながらも友情と熱い思いに彩られた日々がある日一瞬で仲間がいなくなるところなどかなりショックだった。そして、さらに後半でいきなり「もう一つの世界」「ある出来事」が現れて物語が混迷を増していく。
吉田玲子の脚本だけあって緩急が自在でしかも「痛い」。現代に生きる生きづらさや心の痛みをきちんと二人の女子高生の姿を通して描いてくれる。
あと、意外だったのがおんたんに扮する「あの」ちゃんのきちんとした声優ぶり。最初から「ああ、あのちゃんだ」と分かるのだが、おんたんの性格がまるえあのちゃんそのままだったので何の違和感もなかった。いやむしろ驚いたのは公判で描かれるまだおんたんが今の性格になるまえの難しい声の演技まできちんとできているのだ。なんだ、本当はちゃんとしゃべれるんだ、あのちゃん。
マンガは読んでいなかったので、この後がどうなるか知らないのだけれども、とにかくムチャクチャ気になるのは間違いない。
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章
https://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=411965&id=5688746
ログインしてコメントを確認・投稿する