良い天気に恵まれ、あちこちから聞こえる初蝶の話題に誘われてちょっと郊外を歩いてみたくなった。
どうせ出かけるのならとT市S山のふもとあたり。雑木林と小さな谷内に畑や田んぼが点在する。ただ歩いているだけで気分が春風みたいに軽くなりそう。チョウは採集するつもりは端から無いのでネットは持たず、Bネットだけ。林縁や畑の脇道、栗畑などをぶらぶら歩くとキタキチョウやキタテハ、テングチョウウラギンシジミといった成虫越冬組のチョウが目立つ。わずかながらモンシロ、コツバメ、といった春羽化組も混じる。陽だまりの草地や畑のアゼを彼女たちは忙しく飛び回っているのだが、暇人の撮影モデルになってくれるほど親切ではなかった。
チョウを見るだけとはいえそこはムシ屋、雑木林やササや鵜に潜り込んではごそごそ叩いてみたが当然のごとくムシの陰はまだまだわずか。畑脇の積みわらを篩って細かなムシをいくつかつまんで帰ったのが唯一の成果となった。
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