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2023年09月16日21:17

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LSD ヘンリー六世第三部@阿佐ヶ谷地域区民センター

薔薇戦争八部作とはいうものの、実際に薔薇戦争の勃発するのはヘンリー六世第二部の
最終幕、セント・オールバンズの戦いからです(それまでのリチャード二世からヘンリ
ー五世までは壮大な前振り)
そして本日のヘンリー六世第三部はその続きで、ここへきて赤白はっきりして敵味方に
分かれますので、まことにわかりやすいのですが、なにしろ登場人物が多い、誰がヨー
ク方の白バラ派か、またランカスター方の赤バラ派か、覚えきれません
キャスト表には分けて書かれていますが、それを参照しながら舞台を観るわけにもいか
ない、ということで親切にも美津香さんはステージ中央後方の幕に赤と白の布を下げ、
ヨーク方は上手に、ランカスター方は下手に位置するようにしています

それで派閥はわかりますが、面倒なのは寝返り合戦で、国王製造人のウォリック伯と
エドワード新王の弟クラレンス公ジョージがヨーク方からランカスター方へ、そして
クラレンス公は再びヨーク家に戻る(唐突なんですね)、これはまぁ台本を二度読み
していますから、混乱はせず大丈夫でしたけど

本日の作品は長台詞が多い、美津香さんも今回ばかりはシリアスな口調になります
俳優達も大変ですが、それを一人で全部演じる美津香さんはさらに大変ですね

二派にわかれて戦う兵士、その中に敵と思って父親を殺してしまった息子と、それと
対比するように息子を殺してしまった父親の、胸をえぐるようなモノローグがあって
ここは聞かせ処です(新国立劇場の公演でも感動的でした)

薔薇戦争は二転三転して、結局本作ではヨーク方の勝利となりますが、その中から
後のリチャード三世が現れる、ヘンリー六世三部作はそのための、これまた前振りに
なっているのですね(沙翁は誰よりもこの稀代のヒール役であるリチャード三世を
書きたかったのではあるまいか)

終演後の夕食は、今回初訪問の阿佐ヶ谷駅前町中華の定食屋さん我楽酒家丸長さんで
油淋鶏定食にアサヒスーパーDRYの中ジョッキを
料理の味付けは悪くありませんでしたが、ナマ中はガラス製ではなく焼き物のジョッ
キでサーヴされ、上から見ただけではわかりませんでしたが、泡が収まっていくと
かなり水面が下の方にあります(注ぎ方の問題ですかね)
残念!!
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