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2023年03月19日14:42

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岡本かの子作品集 集英社日本文学全集

日本文学全集というハードカバーが自宅にあった。全88巻とのことだが一部欠けているのは祖母が買い集めていたからだろうか、祖母はわたしが小学校に上がる前に亡くなっている。建て替える前の自宅から持ち出して電子化したものだ。

[展覧会・岡本太郎]を見てきた。その岡本太郎を育てたのはどんな人物だったのか。それが岡本かの子。その作品集を読んだ。収録されているのは代表作なのだろう。小説家として活動したのは昭和11年からのわずか3年間だが、全体から受ける印象はその天賦の才。適度に古い日本語がとても心地よい。大正から続く昭和初期の空気感。パリへの憧れ。滞欧中の太郎のことも少し出てくる。伴走した編集者はいなかったのではなかろうか、ナルシズムで自分のことしか書いていない。現代の基準では少々イカれた人物とされよう。もし天才が遺伝するのだとしたら、私は文学好きの祖母の血を引き継いでいるか。

解説が瀬戸内晴美、寂聴さんである。寂聴さんは卒論テーマに岡本かの子を選んだほどのファンだそうで解説も熱い。このあたりの作品は青空文庫に収容されているだろうが、この解説はそうではないだろう。これはもう瀬戸内寂聴作品も読まなければならないか。
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