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2023年01月14日02:44

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佐賀との向き合い

以前、福岡に住んでいた時に、佐賀の人に向かって
「佐賀は県の体を成していない」と面と向かって言ってしまい、
不機嫌にさせた事がある。
しかし、佐賀県は魅力が無い県ではない事は実に良く分かっている積りである。

違うテーマで佐賀県に触れた時もあったが、
元々は明治維新の時に活躍した「雄藩」の一つが
現在の佐賀県である「肥前藩」である事はよく知られているだろう。
しかし明治政府で活躍した政治家の中に肥前藩出身の人は
実に少ないのにお気づきであろうか。
有名なところでは総理大臣も務めた早稲田大学の創始者、大隈重信や
北日本の開拓で知られた島義勇、外務卿になった副島種臣などがあるが、
最も知られるのは江藤新平ではないだろうか。
この江藤新平が明治政府に対して起こされた士族の反乱「佐賀の乱」の
リーダーとして処刑されたことで
明治以降の佐賀の発展は劇的に抑え込まれたのである。
そもそも、新生日本の海外に対する西の玄関口だった長崎港は
江戸幕府のものではあったが「肥前国」の一部で、
実質は佐賀県だったのである。
これが佐賀の乱によって二つに分けられて
「長崎県」と「佐賀県」になってしまった事で小さく狭く南北に細長く、
歪な統治を余儀なくされる県土になってしまったのが、
現在の佐賀県にまで影響していると言って良い。

九州の地政学上、
日本でも指折りの巨大県である福岡県が隣接しているのも
ネガティブに働いている。
福岡県こそ県としては大きいが北九州市と福岡市という
一県に二つも政令指定都市を抱えるマンモス県で、
経済圏としては更に筑豊地区と久留米地区もあるので
佐賀県が四倍の規模になってもまだ足りないサイズであり、
「県」という単位で両県を比較するのが馬鹿馬鹿しい位である。

もう一つの雄藩であった鹿児島県は
「西南戦争」という士族反乱を同じように起こしたものの、
明治政府に数多くの政治家を送り込んだばかりでなく
鹿児島に多くの市を作り経済的にも発展したのに対し、
佐賀県は置き去りにされたのである。
熊本や大分は工業的に発展したため、その後産業が充実し
佐賀よりは反映したのであるが、佐賀だけは
その通り道に甘んじたというのが
個人的には忌憚のない感想である。

だが、最大の原因は「人材の流出」にある。
経済的に発展する福岡に移る人も多い上に、
更に成功を目指す人は東京や大阪に進学や就職を機に移り住むと
もう佐賀に戻らない。これが繰り返された結果が
現在の佐賀の人口減少の最大の要因にあると言える。
生まれ育った佐賀では名門県立高校の「佐賀西高校」はあるものの、
ここの学生のほぼ全員が県外の大学に進学する。
最も優秀な高校の生徒が県外に進学する県が果たして
その後の発展が望めるだろうか。
つまり、地元に根を張って人生設計をする人は
学業優秀な人は早くから流出しているのであり、
スポーツ部門で考えても、高校では名門校が多く存在するが
大学スポーツから極端に九州地区は弱いのである。
こちらも優秀なアスリートが県外流出する原因になっている。

もう何期目か分からないが、県知事の山口氏も懸命にアピールしている。
が、佐賀に本社がある全国規模の会社やグローバルな企業が
一体いくつあるのか、という話なのである。
流出した人材が戻ってくる土壌もないのである。
働く場所も無いような県に好き好んで移り住む人も少ないのが現実だろう。
そこでレジャー産業などを少しでも充実させて、
県内産業を保全し、観光などで来訪を促進させるのが
行政としては精一杯の努力になっているのである。
それでも人材不足は深刻なので、かなり早くから外国人労働者や
外国人観光客を引き込む努力をしているというのが
実のところなのである。

解決策は、実に簡単な話だが「企業誘致」に尽きる。
税制優遇策を打ち出して、グローバルな企業を呼び込むしかないだろう。
だが、それは実は「両刃の剣」であり、
既存産業へのダメージが少なからずあるので、
地元選挙民の反発が予想されるため、簡単には打ち出せないのである。
歌や芸人のネタは、笑い事ではない。
佐賀県に近い環境にある地方の県は「明日我が身」なのである。

実は佐賀県は、九州全県へのアクセスが非常に良く、どの県の中心地にも
車で一時間から二時間で到達できる抜群の交通の便が「強み」である。
だが、それが流出に拍車をかけている原因でもあったのである。

他の地方県が「佐賀ほど酷くはない」と思ってこれたのは、
県外への移動がこれまでは難しかったからである。
交通の便が良くなれば、「次なる佐賀」は簡単に起きてしまうのである。
親族が佐賀に住んでいるので話を聞いたこともあるが
「何もなくて、住みやすい」、「健全に暮らせる」、「自然も豊富」
と評価は悪くない。
だが、青少年にとっては退屈極まりないのではないか。
魅力ある県には既になっているが
いろんなニーズに対する「受け皿」が不足しているのである。
「福岡に行けば手に入るものが佐賀にはない」
という状態から脱する事が肝要ではあるなぁ、と強く感じている次第。
■がばい大変、佐賀県の人口が80万人割れ さや香もネタの県外流出
(朝日新聞デジタル - 01月13日 14:26)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7259882
 佐賀県が毎月公表している県の推計人口が昨年12月1日時点で79万9757人となり、戦後初めて80万人を割り込んだ。進学や就職などを機に県外に流出する「社会減」に、2003年からは死亡者数が出生者数を上回る「自然減」も加わり、人口減少に歯止めをかけられずにいる。年末のM―1グランプリではお笑いコンビ・さや香に「出れるけど、入られへん」とネタにもされた佐賀県、どうする。

 県が10月1日時点の推計人口をもとに出す年報によると、県の人口のピークは1959年の97万3864人。73年に83万233人まで減った。96年には88万5176人まで盛り返したが、翌年から26年連続で減り続けている。

 佐賀県が誇る最大の催し「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」の2022年の来場者数は5日間で計84万9千人。県人口を超える集客のビッグイベントがあるほか、豊かな自然や佐賀牛、呼子のイカを代表とした食材、美肌の湯として名高い嬉野温泉など観光素材にも恵まれ、九州の最大都市・福岡市とのアクセスも良い。魅力は少なくないはずだ。

■都道府県の魅力度ランキングで最下位

 先駆的な取り組みもしており、身体障害者用駐車スペースを必要な人が確保できるよう利用証を交付する「パーキングパーミット制度」の発祥地は佐賀だ。ふるさと納税を活用して国内外で活躍するNPOなどを誘致。そうした団体のネットワークも活用する珍しい支援の枠組みによって、日本に身よりがないウクライナ避難民を22年12月までに14組受け入れた。

 M―1でさや香がネタとして取り上げた「免許返納でタクシー2割引き」は22年8月1日から始めた。山口祥義知事は「今まで(県バス・タクシー協会による)1割引きだったのを、県が2割に(上乗せ)した制度。よく気づいていただいた」と感心する。

 だが認知度不足のイメージがあり、民間調査会社の都道府県魅力度ランキングでは22年に最下位に転落。M―1ではさや香に「人間がふつうに生きてたら佐賀に行くタイミングなんかない!」とまでいじられた。

■人口流出の一因は県外への進学・就職

 県は、世代別では15〜24歳での転出超過が目立つことから、人口流出の一因が県外への進学と就職にあると分析する。県内の高校から大学・短大に進学した人の約8割以上が福岡を中心とする県外に進学しており、これを改善するため山口知事は新たに県立大学の創設を打ち出した。「入られへん」というなら「出る人を減らす」作戦だ。県内にある4年制大学は二つだけ。少子化時代でも県内にとどまりたいという生徒の受け皿になると考えた。

 ただ創設が実現しても県内進学の割合は約1割程度の改善にとどまるといい、UターンやIターンの促進、企業誘致や地場企業支援など、複合的な施策を粘り強く続ける必要がある。

 山口知事は「減り方は鈍化しており、どこかで反転したい。現在打っている施策は5年10年の間では必ず実を結ぶ」と期待をにじませたうえで「人口が近い山梨県に比べ外国人の数が1万人以上少ない」とも説明。「人材難の時代のなかで、多文化共生の施策なども前に進んでよい分野ではないかと思う」と話す。(寿柳聡)
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