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2022年10月13日00:02

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人類が手術の痛みから解放された日

 今日は麻酔の日です。
 1804年の今日、華岡青洲(←痛いの大嫌いの私にとってはまさに神様)が世界初の全身麻酔による乳癌摘出手術に成功したことに因みます。
 青洲によるこの全身麻酔の発明に至る様子は、これに協力した妻と母を中心に描いた有吉佐和子著の「華岡青洲の妻」という小説で有名で、何度も映像化されています。
 西洋での全身麻酔の成功例は、青洲の成功から41年も後の1846年、アメリカのウィリアム・グリーン・モートンのエーテルを使った全身麻酔下の手術ということですから、青洲の成功は世界初の前例のない素晴らしいものだったといえるでしょう
 ただ、この全身麻酔には、なぜ効くのか解明されていないものがあるということです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZySc4u2GJ2c(1:02からのトリビア)

 まぁ、なぜ効くのかが分からなくても、取り合えず痛みなく手術を終えることができ、大きな副作用等の弊害も見られないのであれば、万々歳です。私自身も、子供の頃の扁桃腺摘出手術で全身麻酔を受けたことはあり、つくづく、全身麻酔の発明後に生まれたことをありがたく思ったものです。
 これがもし、全身麻酔がいまだ発明されておらず、しかも全身麻酔が必要になるほどの手術を自分が受けなければならないとしたら、、、私などは想像しただけで失神しそうです。
 激烈な耐え難い痛みであったことでしょう。
 手術を受ける側だけでなく、手術する側も大変だったと思われます。痛みに耐えかねて叫び暴れる患者を押さえつけておくために、何人もの人を要したことと推測されます。
 ちなみに、17〜18世紀のマラン・マレーというフランス人作曲家は、自らのこの恐怖の体験を基に、「膀胱結石切開手術図」という曲を作曲しています。
https://www.youtube.com/watch?v=kVH0qoJZDho

 よくまぁ、こんな曲を作曲したものです。余程強烈な印象を残す体験だったのであろうことは間違いありません。なお、ナレーションは、こちらの動画(https://www.youtube.com/watch?v=tudSD6RSip0)の日本語に近いものと思われます。
 それにしても、全身麻酔というものがなければ、その「ない」という状態が当たり前になってしまうのか、昔の人は凄まじく我慢強かったものです。古代インカでは穿頭術(頭蓋骨に穴を開け、ドレーンの挿入や血腫の洗浄などを行う治療)が行われていたということですし(https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a/070400041/)、先日も手術で左足が切断された古代人の骨のニュースがありました(https://nazology.net/archives/114617)。いずれも途方もなく痛そうで、とても麻酔なしになされたとは考えられません(>_<)
 いささか大げさかもしれませんが、全身麻酔手術の成功は、人類が手術の痛みから解放された、歴史的な出来事だったといえると思います。

おまけ
 「痛さ」の種類は違いますが、次の2曲のタイトル、妙に対応してると思いませんか?(曲そのものは、よい子の皆さんは見ない、いや聞かないように)
池亜里砂「鞭で打たれて愛されて」:https://www.youtube.com/watch?v=HolzlmXyEko
應蘭芳「痛い痛い痛いのよ」:https://www.youtube.com/watch?v=KNg6purUjPM
 ちなみに應蘭芳は、手塚治虫原作の実写版「マグマ大使」のモル(マグマ大使の妻)役を演じていた女優さんです。
https://www.youtube.com/watch?v=1Y-4XF3Rw-0

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