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2022年08月19日00:41

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8月13日 2022新作落語お盆寄席



●「ナワリヌイ」鑑賞。ナワリヌイにもべリングキャットにも大した予備知識ないまま見たのだが、これドキュメンタリー? モキュメンタリーってやつ?と困惑する展開。●選挙応援の国内移動中にノビチョクの中毒症状で生死の境をさまよったロシアの反体制派リーダー、アレクセイ・ナワリヌイ。治療のためにドイツへ入国した彼と家族は、オープンソース調査と政治的ディープ・スロートの力を借りたワールドワイド「特定厨」べリングキャットに助けられ、自分の暗殺を企てたと思しき工作員のもとに電凸。「#本人」では相手にされるはずもないと思ってみていると、そのうちの一人の男性が官僚を装うナワリヌイに騙され、暗殺事件の次第を説明し始める。なんちゅうこっちゃい!●ナワリヌイはプーチンの対立軸ではあるが、妙に西側ズレしてカリスマティック。支持層が広がるならと、ネオナチの集会にも参加してしまうような政治的危うさを持った人物である。だが映画の終わりに、ナワリヌイは彼を逮捕しようと待ち構えているロシアに帰国し、そして今に至るまで強制収容所に捕らえられることとなる。●空港で彼の到着を待ちわびていた多くの支持者たち。そのあまりの数の多さに、飛行機は急遽予定とは別の空港へ到着。すぐに捕縛されるナワリヌイは、ともかく彼の帰国を待つ支持者たちに対しては誠実だった。あの空港ロビーにあふれかえった支持者たち、彼らはいま一体どこにいるのだろうか?●「ナワリヌイ」は、ひとりでも世の中を変えるために戦えることを教えてくれる映画であり、ひとりでは世の中は変えられない、たくさんの支持者がいても、やはり時宜を得ないと世の中は変わらない、という現実を教える映画でもある。●

 「2022新作落語お盆寄席」2日目に参加。毎度おなじみ西新宿プーク。見る側も年を取って、もう硬いベンチ椅子に長時間は厳しくなってきたわ・・・。新宿と云えばテイトや末廣亭が大変らしい。個人的に末廣亭は滅多に行かない寄席ではあるが、存続して欲しいかと聞かれれば、それはもちろん残してはいただきたい。第一なくなったら芸協が困るだろう。ただクラウドファンディングで資金を集めることで、どうにか出来るようなレベルの問題なのか。自分はあの古き良き佇まいがどう姿を変えようが、なくなるよりは全然良いと思うのだけれど。

●前座 はち水鯉「放課後の魔術師」
 羽光の会に前座で呼ばれ、下ネタ系の新作落語をかけたが、その会は出番が終わった後に客が演者を取り巻いて感想を言い合うという趣向(イヤな会過ぎる!)。スベった上に「気持ち悪い」と云われ散々だったそうな。それが今回演じた新作で、好きな女の子から盗んだ持ち物を集めて、理想の女フランケンシュタインを作り上げた科学部のオタク少年の物語。その気持ち悪さ、もっと極めれば味になりそうな気もするのだが。

●きよ彦「舞人」
 女流二つ目ながら新作方面では良い評判しか聞こえてこない。前座時代に眼鏡をかけずにフツーに落語していた姿しか見ていないので、今回楽しみにしていた。甲子園地区大会決勝でピンチの球児の前に突如現れた守護神「舞人」。噺のシチュエーションからして今輔の「甲子園の魔物」を思い出したが、それよりもさらに突拍子のない噺で、若干置いてけぼり感あり。よさこいソーランに対して抱いていたモヤモヤ感を言葉にしてくれたのは良かったけど。多作らしいので、もう何度か見てみないと分かりませんな。

●ふう丈「アンテナ」
 秋の新真打のパーティーで、アサダ二世と一緒にアサダ五世で余興をやることになり、アサダ先生とマジックの特訓中。新真打三人からのたっての依頼だそうで、やっと帝国ホテルで披露目パーティーが出来るようになってよかったね。落語の方は以前もプークで聞いたかな?扇子をアンテナに見立てて頭に立てる噺。

●志ん五「お父さんのキャンプ」
 ソロキャンプサークル(?)の部活で出かけた大学生の娘。心配した父親はキャンプ地まで追いかけてきて・・・という導入はいかにもだが、その後の父親大活躍がちょっと意外で楽しい。

●今輔「交渉人MAX」
 誘拐事件の解決のために(なぜか)FBIから派遣されてきたネゴシエイター、ジョン・真室川。名乗らない犯人を勝手に「モロヘイヤ」と呼ぶセンスといい、マイペースが過ぎる応対で犯人と被害者家族をイラつかせ、事件はどんどん変な方向へ・・・。おもしろいけど、なんで「MAX」なのかいな。

<なかいり>

●百栄「ドラ吉」
 この日、きよ彦もイチから落語を創作することの苦しさについてマクラで語っていたが、「なんならもうここ数年(コロナで勉強会の機会が減ったから)新作を作っていない」と真顔で云う百栄のこの噺が、それについての答えとなったのではないか。創作落語のネタに苦しむ落語家の前に、机lの引き出しから現れた未来からのロボット「ドラ吉左衛門之丞勝家」。創作を助けるためにポケットからひみつどうぐを取り出すが、それがことごとく役に立たない・・・という噺。

●彦いち「私と僕」
 下北沢の居酒屋で出会った見知らぬ中高年男性に自分の新作落語を聞いてもらうが、それが近未来の自分・・・というSF設定。シチュエーションがループする不条理落語でもあり、「俺の新作落語を聞け!」とイキっていた若い自分の衒いの恥ずかしさ、愛着でもある。主人公が歩いているうちに昔の下北沢に迷い込んでしまう件、カレーパンが人気だった「アンゼリカ」が出てきて懐かしかった。お店の袋が亜土のイラストで、自分も好きだった。

  アマゾンミュージックアンリミテッドに入った。自宅作業中にBGMかけようかと思うと、そうか、サブスクなんだ。ブラッド・メルドー、ラッキーオールドサン、ケンドリック・ラマー、三浦透子、ルイーザ・ソブラル、平山みき・・・検索でひっかかれば何でも聞ける。なんなのこの万能感。圓生の「お若伊之助」も聞いたりして。



 


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