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2022年04月15日22:52

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スパークスの映画


先週日曜、レイトショーで
『スパークス・ブラザーズ』を観て来た。




劇場は初めて行ったが、
「キノシネマ横浜みなとみらい」という所。
横浜美術館近所のカフェ付きTSUTAYAの2Fにあった。

場内は私含めて3名。
スパークス兄弟より1名多い人数で、ゆったり観れた。

真面目に作られた、分かりにくさの少ないドキュメンタリーだった。

ド派手で劇的なスーパースターというわけでは無いので、
栄光の光と影的な感じよりも、浮き沈みありながら、
50年間アーティスト活動を継続し、25枚ものアルバムを残して来た、
彼等の粘り強さと、寧ろ過去の栄光に縋らない飽くなき創造への探究心、
唯一無二で愛される人には熱烈に支持され影響も与えて来た、
スパークスとしか言い様の無い音楽、
そしてスパークスとしか言い様の無い兄弟クリエイター2名の魅力が、
地味にジワジワと来る141分間であった。

私もスパークスを全部追いかけて来たわけでは無く、
『キモノマイハウス』『恋の自己顕示欲』2枚のアルバムを偏って愛し、
でも、このアルバム以外にも好きな曲があり、
『ボールズ』リリース翌年の2001年来日公演では至福の時を味わった、
それ位な感じの、でもよくいそうな(??)、スパークスファンである。










このユニークなアメリカ人兄弟の、
過去の栄光に縋らない飽くなき創造への探究心の姿勢は、
25枚のアルバムの中身を25公演で1枚づつ忠実に再現して行くという、
なかなか硬派なライヴ活動の様子にも表れていた。
ヒットした曲も、光を浴びなかった曲も、
彼等の中では同列の創造物の連なりであり、
公平に1曲1曲を表現して行く・・・
売れた売れないは聴く側の気分であり、
スパークスはスパークスの音楽をやって来た、生み出して来た・・・
そんな彼等ならではのスタンス、創造の歴史が伝わって来るドキュメンタリーであった。





キノシネマの出口から、
深夜の入口の夜空の下に出ると、
横浜美術館裏の真っ暗な大通りを、私一人が歩いていた。
闇の王になった気分で、脳内にスパークスの音楽を流しながら、
春の気まぐれな冷気の中を、いい気分で歩けたのであった。

いい気分だった。





そしてこれ、昔から気になっていたが、
キーボードのチョビ髭ポール、やはりスパークス兄をやってたのネ。





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