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2022年01月12日00:28

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カラータイマー


雨降る、冷えた白い昼。
弱気な解放感の中、
力の抜けた身体で歩く。

ふらふらの足は無計画に、
私を床屋へ連れてった。
ボーッとしたアタマをプロフェッショナルに委ねた。

取り敢えず、10分間で髪が短くなった。

束の間の解放感。
何も終わっていない。
続き迄、少し時間を貰っただけ。

昔なら、こうした時間、
『人間失格』位の厚さの文庫本を、一冊読破したりしただろう。
しかし白い空の下、脳はひたすらボーッとしたがっていた。

そんな脳に、或る音楽が不意に流れ始めた。













この曲が脳に流れてもカラータイマーが消えたままの時、
自分は終わるのかナ、と思った。

束の間の解放感の中、
エア隊員ヘルメットを小脇に抱えながら、
よろよろとミューズ石鹸を買いにHACへ入った。

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