mixiユーザー(id:1833966)

2021年11月15日06:00

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原油、天然ガスの高値の時代へ、長期的に供給源は明らかだから、これぞグリーンフレーションへ

 世界を覆う地球温暖化への懸念、そして荒れ狂うESG投資旋風。
 これ以上、無秩序に二酸化炭素に代表される温暖化効果ガスを排出し付けるのは、もう持続的では無いと誰しもが思う。

◎新規開発はほぼ停止状態
 しかしその矛先を、現状の化石燃料開発の努力に向けるのは、いかがなものか、と僕は憂えている。
 例えば、今、家計を直撃するガソリン代、灯油代の値上がり、そして毎月のように上がる電気料金などは、その行き過ぎの反映でもある。
 例えば、今、シェールオイルで完全な石油輸出国になったアメリカも、サウジなどの産油国も、新規油田開発にほとんど力を入れていない。
 再生エネルギーが主流になった時、油田は座礁資産になる、と怖れられているからだ。

◎30年後に原油生産量は今の4分の1に大減少!?
 欧米メジャーは、ESG投資の圧力で一部に投資引き揚げを受け、明らかに新規開発に後ろ向きになっている。実際、世界で79もの主要金融機関が石油や天然ガスへの資金供給を絞っているのだ。
 メジャーの1つ、イギリスBPの試算では、新規の油田開発を止めると、生産は年率4%強のペースで減っていくという。既存油田が少しずつ枯渇していくからだ。
 その結果は、驚くべきこととなる。年率4%強の生産減少で、2050年には現在の日量1億バレルの生産は、同2500万バレル程度と4分の1になるという。
 これを、再生エネルギーの増加で補うのは困難で、2030年〜40年代には最大1800万バレルの原油、需要分の4分の1が不足する。

◎天然ガスも大幅減少か
 石炭に比べて二酸化炭素排出量は少ない天然ガスも、事情は似たようなものだ。石炭や石油からのシフトで需要が伸びるのに、新規開発が滞っていて、このまま新規開発をしないと、天然ガス生産量は年率4.5%減り、やはり生産は現状の25%に減るという。
 こうした試算は、投機筋はとうに熟知している。つまり需給バランスはタイトになる一方となるのだから、投機筋は先物価格の買いの手を緩めない。それに引っ張られて現物の石油、天然ガスも買われ、高値になる。
 化石燃料高値の時代、すなわちグリーンフレーションの時代に、僕たちは否応なく入っていくことになるのだろう。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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昨年の今日の日記:「ニュートリノ観測でノーベル物理学賞受賞の小柴昌俊氏逝く;僕が1度だけ会ったただ1人のノーベル賞受賞者」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202011150000/

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