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2021年08月22日21:20

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特撮最前線  昨今の特撮事情

 なんだか……。妙なところが特撮づいている。と、言ってもまあ悪い傾向じゃない。端緒になったのは、NHKの『特撮ガガガ』か。

 『特撮ガガガ』は、「女の子なのに特撮が好き」という事をひたすら隠してオシャレOLを演じるヒロインの物語。元はギャップを利用したギャグ漫画なのだが、これをジャンダー問題を照射する見事なドラマに変えて見せた。NHK、恐るべし、と思った。

 そして先ごろNHKで放映したのが『超速パラヒーロー ガンディーン』だ。これは足が不自由な青年が主役で、足が不自由なままヒーローに変身する、という画期的な内容の作品だった。ヒーローは専用のスピード用に改造された車いすに乗ったて戦う。障碍者に焦点を当てた視点もさることながら、ドラマ自体も重厚でよかった。

 この主人公を演じたのが『仮面ライダージオウ』でジオウを演じた奥野壮クンだ。イケメン度が上がってる他、車いすレーサーの役のためか身体をきちんと作っており、『ジオウ』の時のようなヒョロヒョロ感がなく、しっかりとした体つきのヒーローに感心した。敵の水野美紀もよかった。ただ、ヒーローのデザインはちょっと微妙だった。

 ジャニーズ×特撮、という事で始まったのが『ザ・ハイスクール・ヒーローズ』だ。ジャニーズの「美少年」とかいうグループの子たちが、五人の戦隊+悪の幹部で出演している。ヒーローの方のデザインがカッコ悪くて、ちょっとどうしようかと思ったが、意外に面白い。

 いいのは主役のレッドを演じる子だ。暑苦しい感じのキャラをきちんと演技しきっており、その真剣度にちょっと見入る。短髪にしていてまったくジャニーズっぽくはないし、美少年でもないが、俳優としては中々だ。

 そしてこれはシリーズ構成を手掛けているのが『仮面ライダーエグゼイド』『ゼロワン』を手掛けた高橋悠也さんというのがやはり強い。丁寧に問題と葛藤、克服という流れをぐっと引きつける手腕で描いていて、ドラマ部分が面白く見れる。少々、ヒーローが格好悪くても、面白ければ特撮は見れるんだな、という好例となった。

 ちょっと前に始まった新しいウルトラマン、『ウルトラマントリガー』も、中々良い。主人公もその仲間もイケメン度は今一つだが、ドラマ部分が普通に面白い。今の処、及第点で文句はない。何より、トリガーの造形が3パターンあるのだが、これがひっくり返るくらいに格好いい。やっぱり、ヒーローは格好よくないとな。

 『機界戦隊ゼンカイジャー』は、最初どうかと思ったが、最近、一番面白くなってきた。メインライターの香村純子さんが作品の「要所」を掴んだらしく、とにかく面白い。シリアスなドラマはほどほどに、毎回、驚くようなシチュエーションコメディを展開する、その振り切りの良さが素晴らしい。

 男女どころか人/物関係なく恋愛関係に落ちるシチュとか、敵も味方もバカンスに入ってしまって敵の占領が完了してしまう話など、ちょっと今までにない斬り込み方が実にいい。毎回、そのキャラのいじり方を実に楽しませてもらっている。

 さて。問題なのは遂に最終回を迎えた『仮面ライダーセイバー』である。…が、これは話が長くなりそうなので、またの機会にする。

 

 
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