mixiユーザー(id:24575266)

2021年03月28日09:56

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メタリック


メタリックな紙魚が、
何もしやしない私の足元を、
ぶにょぶにょと逃げて行く。
「死にたく無いのだナ」

色々始まってしまう朝、
何もしたく無い私のカラダの部位に、
じくじくと痛みが走り、何か不安になる。
「生きていたいのだナ」

環境の変化。
それは味方にもなり得る。
しかし家庭を選べぬ子供の如く、
環境から抜け出す事叶わず、
暗鬱な頭部たち交差点を漂う。

疲労の大半とは執着なのかも知れない。
執着が終着駅になってしまう。

気付けば、先に続くアスファルトより、
うしろに伸びる自分の影の方が、
遥かに長くなっている。
影が、異様に長い。
影は黒いだけ。
しかし、自分の解釈で、
スクリーンの様に、時に朧げに、時に鮮明に、
自分の歴史の断片を映し出す。
それに見入っている内に、やがて自分も影となり、
他者の記憶という太陽がささなくなれば、
その影も消えて行く。

影など知らない紙魚は、
今現在をメタリックに生きのビル。

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