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2021年01月19日12:05

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1月17日 お江戸広小路亭「立川流マゴデシ寄席」

 鈴本正月二之席で陽性者が出たとの第一報。二之席が昼夜中止となり、そのまま下席も中止に。再開時期は現時点で不明・・・なのにこの日の広小路亭、座椅子スペースを外して40席ほど用意されたパイプ椅子ほぼ満席! なんなの鈴本から春日通り挟んだだけで、この命知らず(自分もな)! 出演者も「どうしたんですか?先月よりお客さんが多い!」。

●半四楼「転失気」
 ずいぶん齢のいった前座?と思ったら、現在48歳。東大を出て資源系の商社等に勤め45歳で入門という、経歴では志の春、入門ではらく朝といい勝負。人生の半分を過ぎての入門なので、半四楼の前座名をもらったそうだ。それにしても談四楼一門、結構な数がいるので、慢性的に前座が少ない立川流の貴重な人材ソースだな。

●寸志「小林」
 その談四楼一門で、今一番跳ねているのがこの人。以前聞いたサラリーマンもの新作は古臭かったが、これは面白かった。苗字にも「大林、中林、小林」「大森、中森、小森」のウッディー系、「大山、大岡、大野、大原、大谷」のランドスケープ系ヒエラルキーがあり、「小林は大林には一生勝てない・・・」と落ち込む小林君。着想はどうでもいいことだが、とことん細かく突き詰める拘りが可笑しさを生んだ。

●談吉「当たりの桃太郎」
 子供の頃、周囲では「聖闘士星矢」が大流行していたが、親の方針で「まんが日本昔ばなし」しか見せてもらえなかったというマクラから、連日川から桃を拾ってくるものの、ハズレばかりひいてしまう翁媼の、メルヘンながらちょっとシュールな新作。

●らく兵「粗忽の釘」からの「洒落小町」
 やっと師匠から亭号を名乗ることを許されたとの報告に、温かい拍手。破門前に二人会をやっていた正太郎はもうすぐ真打なのだから、長い雌伏の時を過ごしたものだとも思うのだが、噺跳ばしちゃダメでしょ(笑! おかみさんの「一服する前に釘打っておくれよ」あたりから怪しくなり、「こっちなら」といきなり「洒落小町」へ。それも何度も詰まってしまい・・・どーしたの! トリのこしらに散々弄られていた。 

<中入り>

●かしめ「味噌豆」
 二つ目になってから初めて聞いた。いろいろガチャガチャと入れ事を挟んで、袂に入れたモノがオチで効いてくるという、ちょっとアクロバティックな「味噌豆」だった。

●こしら「小言幸兵衛」
 「『小言幸兵衛』やります!」と宣言するものの、噺はどんどん変な方向に進んでいくのがこしらの落語。部屋を借りに来た染物屋の息子を、呉服屋の娘お花と無理やり縁づかせようとする幸兵衛さん。妄想が暴走して「心中者が出る」から長屋版「ロミオとジュリエット」になってしまう。どうでもいいけど、こしらはマキューシオとティボルト取り違えてないか? こしらは偽悪と云うか、世間をバカにしているように見えて、割と世間に寄り添っている感じが師匠に似ている。走りはするが客を置いてけぼりにしない辺りがね。

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