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2020年12月31日19:45

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Auld Lang Syne 

 今年はコロナの影響でちょっと微妙なところがありますが、例年どおりなら、今日から明日にかけては、世界中でこの曲を原曲とする曲がよく歌われるようです。
[OFFICIAL AUDIO] Auld Lang Syne - Pentatonix - YouTube

 今放送中の紅白も数時間後には、『蛍の光』で幕を閉じることでしょう。
 『蛍の光』は、以前はよく卒業式で歌われたものですが、今では、寅キチにとっては、甲子園球場で耳にする機会の方が多いかもしれません(阪神リードないし同点の試合中、相手チームの投手が途中降板する際に鳴らされます)。
蛍の光〜六甲おろし 2013年@聖地・阪神甲子園球場ライトスタンド - YouTube

 実は、『蛍の光』の原曲となったスコットランド民謡“Auld Lang Syne”には、様々な編曲があり、例えば、今年生誕250周年を迎えたベートーヴェンも編曲してます。
Auld Lang Syne - Arrangement by Beethoven - YouTube


 でも、数多くの編曲の中で、最も日本人に馴染み深い編曲作品は、デパートやスーパーの閉店間際によく流れる『別れのワルツ』でしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=C1TI4qc765M

 この3拍子バージョンの初出は、以前、拙日記でも取り上げたことがある(https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1968313394&owner_id=22841595)MGM映画の『哀愁』で主役の2人がクラブで踊るシーンでした。
https://www.youtube.com/watch?v=zVwuS3K7Hcw

 『哀愁』は1940年の作品でしたが、日本で公開されたのは1949年のことで、GHQによる占領政策の下、戦後民主主義が進み、それに伴い男女の恋愛観もかなり変わってきていたこともあって、映画とともに音楽も当時の国民に強い印象を与えました。
 そこで、コロムビアレコードはこの曲('Farewell Waltz'と呼ばれている)をレコード化しようとしたものの、音源がなかったので、その採譜と編曲をある人物に依頼しました。それが、今年の朝ドラですっかり有名になった古関裕而です(実は以前からかなり有名な方なのですが)。
 『エール』の中ではこの話は描かれていなかったようですが、古関裕而はこの仕事を完遂し、『別れのワルツ』のタイトルで日本でレコード化され、大ヒットしたということです(1953年までに累計29万枚、1953年のクリスマスセールで10万4000枚を販売しています)。
 なお、上掲動画に見られるレコードジャケットには、「編曲:ユージン・コスマン(EUGENE COSSMANN) 演奏:ユージン・コスマン管弦楽団」との表記があったのですが、これは古関裕而の名前を捩ったもので、実際には「ユージン・コスマン」なる人物は存在せず、その名を付した管弦楽団も存在しません。でも、洋楽規格のレコードで発売されたため、人々はこれを外国録音の演奏だと思い込んでいたということです。この点、『哀愁』の動画をアップしてくれた人も、どうやら誤解されているようです。
 
 さて、今日は大晦日。つまり、ニューイヤーイブです。そこで、この日にふさわしい曲で、しかもAuld Lang Syneが歌詞に出てくる曲の動画をご紹介しましょう(以前、つぶやきにアップしたことがあります)。来るべき年がモ〜すこしマシな年になることを祈りつつ。
https://www.youtube.com/watch?v=3wSP59NjoIY


 皆さん、よいお年を。
 来年もよろしくお願いいたします。
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