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2020年10月08日18:02

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二十八 「身支度」


妖精達が作ってくれた服をまとう。やはり気心地がいい。

サートリも嬉しそうにしている。このままここに入れば平和だろう。

でも僕らは旅に出ないといけない。探し物があるからだ。



「お前は『強欲』だな」



「妖精女王・・・そうだよ。僕は『強欲』だから」



「その『強欲』で奇跡の子を守れると?」



妖精女王は冷たく言う。それに対して僕は背中を向けて、



「『強欲』だからこそ彼女を守れるんだ」



そう言いながら冷笑を浮かべた。

僕の中には彼女を守るという欲も、『探し物を見つける』という欲もある。

その欲は執着。僕の心を縛り付ける。あああ、早く『完成』させたい。

荷物と装備を整えたサートリがやってくるのが見えた。僕は何時もの笑顔にし迎える。



「ドラッ、ヘ、おま、たせ」



「大丈夫だよ。さあ、とりあえず隣の都市ファイ・ブロ・ライトへ行こう」



「うん!」



笑顔でそううなずくサートリの手を引いて僕らは妖精の森を出た―――・・・


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