ソニーと言えば、高齢者はテレビなどの家電メーカーと思っているが、今やエレキ製品は売り上げのほんの僅かを占めるに過ぎず、利益に至っては微々たるものだ。
◎1月、米家電見本市にお目見え
今は、スマホスなどに搭載されるカメラ向け半導体CMOSイメージセンサーで圧倒的なシェアを誇り、またゲーム機プレーステーション4とゲームソフトは稼ぎ頭になっているし、音楽と映画のソフトの存在感は高い。また金融も、優良事業となっている。
アメリカのGAFA・マイクロソフトの5大IT企業に比べれば、子どもみたいなものだが、日本なら断トツのエクセレント企業だ。
そのソニーが、車(car)を開発している。
最初のお目見えは、今年1月にラスベガスで開かれた家電IT見本市「CES」の会場で、吉田憲一郎社長がサプライズ披露したEV(電気自動車)の「VISION−S」だった(写真=CES会場に展示されたEV)。
◎ソニーらしいエンタメ盛りだくさん
7月には、オーストリアの開発拠点で試作したVISION−Sを都内の本社に搬送し、報道公開を始めた(写真)。
車内外の人や物を検知するセンサーを33個も搭載し、一定の自動運転が可能という。運転席の前にはタッチパネル式の3画面を横1列に配置し(写真)、スマホのように指の動きで地図を拡大したり、ソニーらしく立体的な音響システムを用いた音楽や映画を楽しんだりできる。
EVだからエンジン音はないので、車内外とも静かで、音響は360度から聴こえるように配置されているので、音響効果は抜群という。運転する人は見られないが後部座席に付いたモニターで映画なども映せて、「走るエンタメ空間」を演出している。
開発責任者によると、「手応えをもてた」という優れもの。ただ市販するほどの量産化を決めていないという。近く行動実験を始め、SUV(多目的スポーツ車)も開発する。
◎いつ市場投入か
すると、どこかでソニーもEV市場に参入するだろう。全くゼロから立ち上げたアメリカのEVメーカー「テスラ」が、今や株価時価総額で販売車数が30倍以上もあるトヨタをはるかに上回っているのだから、ソニー・カーが登場すれば、株価は急伸するだろう。
100年近い技術の蓄積のある自動車メーカーは、今のところ冷静だ。公道を極端な天候・温度で走れるか、悪路も走行できるか、実地を踏んでいないので評価のしようがないという。
しかし部品点数3万点という膨大な部品を組み合わせて組み立ててきたガソリン・エンジン車に比べ、モーターのEVは部品点数が激減するので、自動車メーカー以外からの参入もあり得ると見られていた。実際、「テスラ」が参入した。
テスラにできて、ソニーにできないはずはない。
数年後、エンタメと自動走行機能をフル装備したソニー車が登場した時、日本の既存の自動車メーカーは対応を迫られるのは確実だろう。
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