〜未来〜
伴尾さんが藍尾さんの言葉にハッとする
『確かに…
同時に品川を出て同じ62分を過ごすんでしたら
山手線を一周するより名古屋で味噌カツ丼をの一口目を
食べてる方が未来に行ってるって気がします』
『そおーですよねえー』
とどや顔の藍尾さんが先生からすっと離れて
買い物袋から味噌カツサンドを出す
『あーそれ 絶対美味しい奴ですよねどこで買って
きたんですか?』
『東京駅地下街』
藍尾さんはもう頬張っている
伴尾さんも味噌カツサンドの引力に引きつけられる様に
先生から離れる
「君たち 未来の話はこれでおしまいでいいの?」
『『いえ聞きたいです』』
二人とも口の周りに味噌を付けて先生に再び詰め寄って来る
〈遠い昔にこんな光景を見たことがある‥デジャブか〉
思い出したデジャブじゃない
〈公園の紙芝居屋さんに10円玉を握りしめて集まる
近所の子供たちの光景だ‥〉
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