mixiユーザー(id:2463327)

2020年03月08日10:57

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ソシュール

かつて本書を読んだことで記号論について理解した気になっていたが、あくまで"そのつもり"レベルだったので、改めて読み返してみた。判ったのは本書はソシュールの「一般言語学講義」の手引書ではなかったということ。晩年の怪しげなアナグラムに関する研究も含め、ソシュールの打ち立てた業績について述べたものだった。だから記号論そのものについてはそれほど踏み込んでいない。というかソシュールの目指したところは記号学で、いわゆる記号論とは別物なのだということが判った(記号学は記号論よりも対象が広く抽象度が高い。そのため役立たずに見える)。あれ、文学部唯野教授は記号論のタイトルで講義をしていたはず。両者はよく混用されると訳者あとがきにあった。

その訳者が掲げる参考文献に発見があった。ある文献の翻訳者が篠沢秀夫。篠沢教授に全部、の篠沢氏である。そういえばフランス文学の教授だったのだ。真面目な業績を残していたのだなと、昭和の昔からの遠い光がいま届いた。
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