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2020年02月03日23:50

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治療が病気を作る

昨日2020/02/02に書いてアップが02/03未明になった日記で、同じ発言が状況で言葉の暴力になりかねないと書きました。負惜しみの屁理屈も数が集まると恐ろしいことになるのはヘイトスピーチを規制しなければならない状況を見ても明らかです。影響力の大きい人が不用意な発言をするのも似たような恐ろしさがあります。まあ、恐ろしいのは迎合して多数派になり、それをかさにきて自分の正しさを妄信する輩なのですが、大抵は本人に自覚がないのでとても厄介です。

似たようなことが、様々な支援活動にも起こります。スメルハラスメントと言う言葉ができて、キツい芳香剤や香り付き柔軟剤で頭痛や吐き気に悩まされるような人もいると認知されてきて、今度は逆に香り付き柔軟剤を使っていると非常識扱いされる、と言った具合です。嫌煙権が認められるようになり、タバコを吸うときは周囲の人に断るのがマナー、と言われて実践している喫煙者の方もいらっしゃいますが、聞かれて「やめてほしい」と言ったら、今度はこちらが「お前らは喫煙者の権利を守る気がない」などと言われかねません。まあ、喫煙者の方々は煙がどこに向かっているか、その煙の臭いがどれくらい残るかなど、鼻が麻痺していてわからないのですから、嫌煙者の権利がどれくらい侵害されているかなど理解の仕様がないのでしょう。

それはさておき、支援活動に話を戻すと、例えば犯罪被害者であるとか、災害の被災者であるとか、心に傷を負ってPTSDになってしまう人がいて、そういう方々への支援活動を紹介すると、「こんなふうに悩んでいる人が大勢いる」と、すべての被災者がそういう支援を必要としているかのようなトーンで話が進みがちです。もちろん、大多数の人が支援を必要としている場合もあるでしょうけれど、同じ経験をしても人の感じ方はそれぞれですから、別に支援など必要ない方もいれば、支援が必要な方もいる、と言うことがほとんどでしょう。支援活動を充実させようと「災害の後で眠れなくなったりするんです」としつこく言い続けると、「そういえば、あの時のことを思い出して寝られなくなることがある」「今日も思い出してしまうかもしれない」と自己暗示のような状態で逆に眠れなくなることだってあるのです。

「よい母親が健康な子供を育てる」とよい母親を目指す女性が増えるのはよいことでも、子供に問題が出たときに「よい母親がいなかったからに違いない」と母親を非難したり、大事なのは母親だから、と父親が子育てに参画する意欲をなくしてしまうと言ったことになれば、健康な子供を育てるうえでは障害にしかなりません。それでも、強い信念をもって自分の発言を主張する人のほうが周囲の信頼を得ることができますから、影響力を強めすぎないような工夫と言うのはなかなか受け入れられないことでしょう。
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