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2019年12月15日14:48

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「カツベン!」

周防正行監督の5年ぶりの新作で、舞台は今からおよそ100年前の大正時代で、「映画(活動写真)」がまだサイレントでモノクロだった頃。
海外では創世記の映画は音楽伴奏とともに上映され、スクリーンの中で表情と動作で登場人物の感情や笑いを表現するチャップリンなどが人気でした。一方、日本では楽士の奏でる音楽とともに独自の“しゃべり”で物語をつくりあげ、観客たちを映画の世界に誘い、そして、熱狂させる「活動弁士」、通称“活弁”(カツベン)が大活躍。日本独自の文化が花開いていました。

そんな時代を舞台に、活動弁士を夢見る青年が、とある小さな町の映画館に流れついたことから始まります。閑古鳥の鳴く映画館、隣町のライバル映画館、再会を果たした幼なじみの初恋相手、大金を狙う泥棒、ニセ活動弁士を追う警察までもを巻き込み……。
主演は成田凌、毎日3時間7か月、現役の活動弁士から学ぶ地獄のような活弁猛特訓だったそうで、立派になりきっています。ヒロインは黒島結菜、フレッシュな二人がとても良いです。竹中直人、永瀬正敏、高良健吾、音尾琢真、渡辺えり、井上真央、小日向文世、竹野内豊、その他、劇中劇も含め、豪華キャストが織りなすドタバタ劇ですが、映画愛にあふれた極上のエンターテインメントで、とても楽しめました。

昔の日本の面影を求めて、あちこちでロケされましたが、映画館のシーンは、福島県福島市「旧広瀬座」と岐阜県下呂市の芝居小屋「白雲座」「鳳凰座」で撮影されたそうです。
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