悪の五輪/おうむの夢と操り人形/さいはての彼女/蒼洋の城塞2 豪州本土強襲

月村了衛「悪の五輪」講談社

月村了衛さんの新作です。
1964年、映画好きのやくざの主人公が黒澤明が降板した東京オリンピックの記録映画監督の後任をめぐって動き出します。
史実でどうなるかはわかっているのですが、安藤組の花形敬や児玉誉士夫など実在人物も登場し読ませます。
主人公の夢かなえさせてやりたかったな。

大森望・日下三蔵編「おうむの夢と操り人形」創元SF文庫

2018年の日本SFアンソロジー。12年続いたこのシリーズもついにこれで終わりだそうで残念です。
収録作品は相変わらずレベルが高い。個人的にはよく分からないものもありますが。
まずは日本SFのバラエティを楽しめます。

原田マハ「さいはての彼女」角川文庫

原田マハさんの連作短編集です。
仕事に疲れた女性主人公が女性ライダーと出会って、、という出だしから、色々な人物を描いて読ませます。
原田さんというと美術関係の本が印象に残りますが、本作もうまいですね。

横山信義「蒼洋の城塞2 豪州本土強襲」C・NOVELS

横山信義さんの仮想戦記新シリーズ2巻です。
ドゥリットル空襲をたまたま日本の潜水艦が発見していたら、と前巻から歴史が変わり、
珊瑚海海戦でも日本軍は有利に戦いを進めます。
その結果、珊瑚海海戦の後に豪州をめぐる戦いとなり、ミッドウェイ作戦は中止。
日本海軍は終始有利な展開ですが、これからどうなるか。
続巻楽しみです。