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2019年10月14日21:21

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ドラマ「盤上の向日葵」

「盤上のアルファ」と同じく、アマチュアからのプロ入りが採り上げられている。こちらは
小道具程度の設定ながら、開かれた将棋界をアピールする効果はある。蘊蓄も
豊富である。が、矢張り棋界に通じている者の目には疑問な点がちらほら映る。
棋士が全て駒に造詣が深い訳ではない。寧ろ頓着しない人のほうが多いのではないか。
だから劇中の元奨励会の女流が研究者並の見識を持っているのは、違和感がある。
ついでに、アマ強豪も同レヴェルの眼力を普通に有している描写もある。その2、
将棋の専門誌から取材される件があるが、謙って「私どもの雑誌をご存知ないかも
しれませんが」と挨拶するのも妙。指す人間であれば将棋専門誌にお世話になった
時期が必ずある。
然しながら、このドラマにおける将棋の扱いはよそよそしくない。伊藤流、詰めろなどの
将棋用語が自然に使われている。いちいち解説する台詞がないのは好ましい。
それに、伝説の真剣師、小池重明に寄せたと思われる登場人物もいる。
ストーリー上、ミステリーの度合いは其れ程強くないようだ。主題は寧ろ、将棋に
かける勝負師たちの姿にあるのではないだろうか。そういう目で観ると、東明重慶なる
真剣師の生きざまこそ、制作者が見せたかった物語なのかもしれないと思えてくる。
麻雀放浪記のように、強い相手との勝負に命を燃やし続ける人種が、棋界には
存在しているのだ。
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