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2019年09月24日05:55

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スターリニスト中国の半植民地となったカンボジア:シアヌークビルを例に

 今やカンボジアは、スターリニスト中国の半植民地になっている。
 奔流のように流れ込むスターリニスト中国からの投資のカネと中国人たちで、環境は破壊され、景観も一変させられている。

◎大規模な自然破壊
 南西部タイ湾に面した風光明媚な人口約16万の同国有数のリゾート地、シアヌークビルは、今やスターリニスト中国の手で大規模な自然破壊が行われている。
 例えば市民の水がめだった自然保護区にあった湖は、無残にも埋め立てられ、中国資本のホテルが建つ。野生動物の宝庫だったその自然保護区には、かつてケネディ大統領も宿泊したことのある名門ホテルが面していた。景観は、失われた。
 またポル・ポト支配期を除いて、カンボジアは旧ソ連と友好国だったため、暖かな海とリゾート地としての風光明媚さを求め、海岸に多くのロシア人が住んでいた。ところが近年、近くにスターリニスト中国の業者のカジノが建ち、汚水処理施設を未整備のままオープンさせ、今では海岸は悪臭が漂うという。
 美しいビーチにも街中にも、プラゴミがたまる(写真)。

◎押し寄せる中国資本、アリババの馬雲も
 いかにシアヌークビルがスターリニスト中国に占領されているか。人口16万の市のうち半数の8万人は中国人なのだ。さらに年間100万人も、中国人観光客が押し寄せる。
 シアヌークビルの事業の9割超は、中国資本だ。地元警察の調べでは、ホテルの156のうち150が、レストランの436のうち414が、中国人資本という(写真)。
 最近は、アリババの創業者で先頃会長職を退任した馬雲(ジャック・マー)も、シアヌークビルの不動産投資に乗り出したという。海を望む丘の頂上を整地し、五つ星級のホテル式マンションが建設中で、ここに36階建ての超高級マンションを4棟建てるという。それは、馬雲が投資しているという噂だ。

◎違法建築で倒壊事故も
 今年6月22日未明、スターリニスト中国企業が所有する完成間近の7階建てビルが突然崩壊した。少なくとも死者28人を出し、カンボジア史上最悪のビル倒壊事故となった。
 ビル倒壊は、当局が当初から違法建築で建設中止を勧告していた中で発生した事故だった。中国企業は、勧告を無視して、違法建築を続けていた。
 こうした違法建築も、後を絶たない。中国人にしてみれば、カンボジアなど自国の属国と見下しているのだろう。

◎ポル・ポト支配後の西側の援助の成果はスターリニスト中国に簒奪
 僕は、シアヌークビルには訪れたことがない。カンボジアにはもう10年も前に、アンコールワット(写真)とアンコールトムの探訪に訪れたことがあるだけだ。
 しかしそこで見た1つの光景が忘れられない。アンコールトムの寺院廃墟の修復事業にスターリニスト中国がカネを出したとかで、その石造建築に中国人観光客が鈴なりになっていたのだ。あれでは修復しても、すぐに壊されるだろうと危ぶんだものだ。
 今、アンコールワットやアンコールトムに、さらに中国人観光客が我が物顔にのさばっているだろう。
 ポル・ポト派支配から脱した後、日本を初め西側自由主義諸国が、カンボジア再建のために注いだ支援の成果は、今やスターリニスト中国に簒奪されてしまった。

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昨年の今日の日記:「いつか見た野党政界風景:進む立憲君主党の社会党化、国民民主党の民社党化」

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