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2019年08月27日11:22

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「命みじかし、恋せよ乙女」

2018年9月に他界した樹木希林が初めて出演した海外製作作品で、本作の撮影の2か月後に亡くなり、遺作となってしまったドイツ映画です。監督は、日本を題材にした作品が本作で5本目になる親日家の女性監督ドーリス・デリエ。小津安二郎監督「東京物語」に着想を得た「HANAMI」(日本未公開)の続編で、家族が大きなテーマになっています。

ドイツ・ミュンヘンで一人暮らしをする男性カールは酒に溺れて仕事も妻子も失い、孤独に苦しみ、泥酔の末に「モノノケ」を見るようになりました。そんなある日、謎の日本人女性ユウが訪れます。

主な舞台はドイツで、日本と樹木希林が登場するのは、終盤だけです。
樹木希林を見に来た人がほとんどでしょうが、樹木希林がなかなか登場しない上に、独特の世界観の謎めいた映画にがっかりだった人も多かったことでしょう。でも樹木希林は、出番は少ないですが、静かに「ゴンドラの唄」を歌うシーンを初め、さすがの存在感です。「あなた生きているんだから、幸せになんなきゃダメね」というセリフも心に響きます。

ロケ地の神奈川県茅ケ崎市に実在する茅ヶ崎館は、小津安二郎監督が脚本執筆のために利用していた定宿としても知られており、樹木希林も撮影時、杉村春子の付き人として訪れた場所だそうです。
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