mixiユーザー(id:40224526)

2019年08月03日00:22

46 view

妄想物語

〜オウガ・バトル〜

今僕と喫茶店の横で西部劇の決闘の様に
20m先に対峙しているはやちゃんは
僕の位置情報を把握していたと言うだけで
優位に立ったかのような不敵な笑みを浮かべた
きっと二の手三の手まで準備しているはず
今回は意表をついて僕から動いてみよう
後手を踏むと誰でも動揺するはずだ

実はポケットに2Bを忍ばせている
爆竹程の迫力はないが着火しなくても
先を擦るだけで白煙が出て来て
20秒くらいでパンっと破裂する
先手のアイテムとしては上々だろう

僕はゆっくりと右手をスーツのポケットに入れる
はやちゃんは僕の動きを見て微笑む
保母さんが年長さんのみえみえのいたずらを
愛おしく思うように

まあ はやちゃんの余裕もここまで…ん?
僕の手の動きに合わせて
はやちゃんもジャージに手を入れた

僕はポケットから取り出した2Bを
ベルトの皮に擦った
白と黄色の煙が吹き出す
はやちゃんは年代からして2Bを知らないはず
見てろよ もうすぐパンっと…ん?

はやちゃんが取り出したのは
ライターぐらいの大きさの赤いポッチが付いた棒

はやちゃんがポッチに親指をかけ更に微笑む

僕は先手必勝とばかりにはやちゃんに向け
2Bを投げようと腕を後ろに回す

そのタイミングではやちゃんが赤いポッチを
親指で押した様に見えた

瞬間
振りかぶった僕の頭上で花火が炸裂し音と光にのまれ
視覚と聴覚がマヒした

先手をとったのは はやちゃんだった

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する