「COLD WAR あの歌、2つの心」

ポーランド映画で初のアカデミー外国語映画賞に輝いた「イーダ」のパベウ・パブリコフスキ監督が、冷戦下の1950年代、東側と西側の間で揺れ動き、時代に翻弄される恋人たちの姿を描いたポーランド・イギリス・フランス合作映画です。

1949年、共産主義政権下のポーランド。
民族音楽を歌う国立舞踏団が結成され、団の音楽ディレクターとなるピアニストのヴィクトルは歌手志望の女性ズーラと出会い、愛し合います。
舞踊団が政治的に締め付けられる中、西側の音楽を愛するヴィクトルはパリへと亡命します。亡命に踏み切れなかったズーラはイタリア人と結婚し、合法的に出国します。
夢をかなえて歌手になったズーラは、公演活動で訪れたパリやユーゴスラビアでヴィクトルと再会。パリで一緒に暮らしますが、やがてズーラはポーランドに戻り、ヴィクトルは彼女の後を追って・・・。

愛し合いながら、同じ場所で暮らせない二人の１５年間にわたるラブストーリーで、美しいモノクロ映像とスラブ調の美しくも物悲しい歌が素敵でした。