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2019年04月21日13:59

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特別展“国宝 東寺−空海と仏像曼荼羅”@東京国立博物館平成館

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4/17(水)
16日に旅から帰宅した翌日のこの日、
なぜ、わざわざ出掛けて行ったかというと
会期中4回だけある「声明(しょうみょう)」の公演があったから。

声明とは、
儀礼に用いられる、仏典に節をつけた仏教音楽のひとつ。
仏教が起こったインドで生まれたあと中国に伝わり、
中国から仏教伝来と共に日本に伝わり定着したとのこと。
キリスト教に賛美歌があり、聖歌隊があるように、仏教にも…
ということで、私がかつてちょっと耳にしたことがある声明は
グレゴリオ聖歌といったイメージがあり、
この公演(先着380人無料)があると知ってぜひ聴きたいと思ったのだ。

この日の14:00が、最後、4回目の公演なので、
さすが、開場前12:00には待機の列ができ始め、
できれば前の方で観たいので、90分、並ぶことにした。

◇ 真言声明公演 〜東寺の音と共に〜 ◇
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(写真2枚↑とも、「声明」外部有料公演の画像を拝借したもの
 本公演はとてもこんなにゴージャスではないが、
 これをスッゴク縮小した物、ではある。 笑)
14:00〜15:10
この日は、左右、僧6人ずつ中央1人の13人。
・庭賛(四智梵語):ていさん(しちぼんご)
  左右の通路を、僧が6人ずつ、声明を唱えつつ入場。 
・大日賛
  梵語にて大日如来を讃歎、供養。
・散華
  花を散らし成仏を願う。蓮の花弁を撒く。
・対陽
  起居礼しつつ偈文を唱える
・唱礼
  曲譜を付け礼する。
・理趣経中曲
  この法会の中心となるお経。  
・四智漢語
  「四智梵語」を漢語に訳した漢文に節を付けた音曲。
・回向
  行った善行功徳を他にも廻らせ、相互に供養を感じる。
以上で60分。
もっと音楽的だと予想していたけれど、
案外、普通の法会のお経といった感じ。

平安時代初期に最澄・空海がそれぞれ声明を伝えて以来、
天台声明・真言声明ほか、多くの流派があるようで、
私がグレゴオリオ聖歌と近似性を感じたのは
天台宗系の大原魚山声明だったらしい。
プラハ・グレゴリオ聖歌隊との協力を薦めてもいたとの事。
ますます、機会があれば、ちゃんと聴いてみたいと思った。



そして、展覧会、鑑賞。
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第1章 空海と後七日御修法
           密教法具
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    十二天像(内、毘沙門天・伊舎那天・帝釈天・火天)
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第2章 真言密教の至宝
           曼荼羅図
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第3章 東寺の信仰と歴史
           女神坐像
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第4章 曼荼羅の世界
      五大虚空菩薩坐像(騎乗:馬・獅子・迦楼羅・孔雀・象)
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          帝釈天騎象像
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この像のみ撮影可。いやいや、超美形だぁ〜っ!目あせあせ(飛び散る汗) 

本展の目玉はここだろう。
第3章までに説明し提示された真言密教の
歴史やら詳細やらがブッ飛んで、
ただただ、曼荼羅の世界に入り込み浸り切り…

あぁ宗教って、理論じゃないね!

それにしても、日本の仏教関連の「像」は本当に美しい。

ここのところ、
樹齢千年の桜に逢い、
声明やら曼荼羅の世界に触れ、
25〜26日 伊勢神宮へ。
日々の日常の雑事に追われる我が身も、
大きな世界の末端に生きるモノとしてこの世界に帰属していることを
感謝する機会に多々恵まれている。
本当に、有難いことである。


<鑑賞19 11>
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