mixiユーザー(id:283341)

2019年03月02日21:32

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アニメ「昭和元禄 落語心中」其の2

声優の仕事に注目、と書き始めたのに書き漏れていた。林原めぐみのみよ吉が、
実に艶っぽい。この艶めかしさは、該当する世代の女優では醸せない気がする。
又、小夏役の小林ゆうは幼少期から壮年期まで半世紀ほどの年齢差を難なく
演じきった。これは実写では到底叶わないことだ。
ストーリーの点。八雲は落語を芸術の域まで昇華させようと人生を捧げた。一代限り、
他の追随を許さない落語を完成させて、自らの死後は何も残らないよう願っていたように
見える。これが心中の正体だろう。対極に助六の大衆迎合の落語がある。型に嵌らず
ライヴ感覚で観客の興味を惹く、変幻自在の芸を目指していたように思う。助六が
存命であれば、何れ新作落語へ進んでいたのではないかと想像する。そして現実は、
助六寄りの世界になっているようだ。長寿番組の笑点に象徴される、落語の枠を超えて
観客を楽しませる落語家が今は多い。古典落語の大名人は今後輩出されないかも
しれない。だが、形を変えながらも存続される落語は間違いなく文化であり、助六が
願った世界だろう。
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