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2019年02月22日22:42

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東博に行って来た。

夜勤明けの半休を利用して、恒例月イチ訪問m(__)m


先ず窓口で、もうじき切れる年パス(友の会)の更新。
制度改悪後も、継続してるのは、東博が所蔵する数々の貴重な文化財を管理するのに少しでも足しになればと思ってるから。半分寄付のようなつもりで。

特別展・顔真卿は今週末(あす・あさって)で会期終了とあってか、物凄い人気!
入場待ち70分の看板。列の最後尾は表慶館の前まで伸びていた。。(;´Д`)
そんな大フィーバーを尻目に本館へ。まったりと館内を一周。


○特集展示『上杉家伝来の能面・能装束』/本館2階・特別1室および特別2室(2019年1月29日〜3月31日)
上杉家というのはコレクション癖のある家柄なのか? 戦国時代〜江戸初期にかけての刀剣コレクションは著名だが、自身が能楽を嗜んだという4代藩主綱憲以降は、能面・能装束のコレクションも充実させていったようだ。が、このコレクションは近代に入って散逸。そのよすがを留める、東博が受け継いだ分のかつての上杉コレクションを、今回は一堂に展示していた。
展示の半分くらいは装束なのだが、やはりお能といえば、インパクトがある能面の方に、どうしても目がいってしまう。
フォトフォト
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無表情なことを、「能面」などと言ったりもするが、実は能面は表情豊か。バリエーションも豊富である。
最初に写真を載せた2面は、左が俊寛、右が頼政という、歴史上の実在の人物を著したお面。
鵺退治で有名な頼政は、もっと豪壮な面構えがイメージとしてあったのだが、鹿ケ谷の陰謀の首謀者として、流刑地・鬼界ヵ島に捨て置かれ絶望の挙句に自害したという俊寛のイメージは、全くこのお面の表情にピタリと符合した。
いずれにせよ、どのお面にも、生気が宿っている感じがした。造られてから400年近く経ってるはずなのだが。。


○国宝室は、京都・禅林寺の『山越阿弥陀図』になっていた。
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以前は、寄託品は写真撮影禁止のモノがほとんどだったが、このところ、寄託品でも写真が撮れるものが増えて来たような気がする♪


○本館2階7室の、屏風と襖絵の部屋は、応挙の特集展示になっており、名品が揃い踏み♪
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ひとつは、名古屋市郊外にあった明眼院から、いまは東博の裏庭に移築され、茶室として使われている、通称「応挙館」の襖絵である。
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そして、圧巻は重文『波濤図』!(京都・金剛寺蔵)
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波頭の描き方は、北斎顔負け!! 応挙先生、ノリノリで描いてるのが伝わってくる感じ( *´艸`)


○そして本日のハイライトは1階にあった!
11室・彫刻の部屋に、2対の重文木造狛犬が出てたのだ!!
しかし、残念なことにいずれも撮影禁止だったので、文章のみによってその魅力をお伝えするm(__)m

<1>奈良・薬師寺蔵/平安時代・11世紀
○現地解説板によると、平安後期に獅子・狛犬のペアで定型化する前の、古様を留めるペアだと云う。
○阿吽でペアになってはいるが、定型化すると獅子・狛犬のうちの「狛犬」として表される吽形の方に、そのシンボルとなる角がまだ見られない。
○ルックス的な特徴としては、後足をかなり大きく開脚して、ペッタリお尻をつけるようにして坐っている点。また、鉤型に立ち上がった先端が幾房かに分かれてるような表現の尻尾にも、特徴を感じた。
○台座は、洲浜座。阿形の方の、この洲浜座の裏に、「□□元年」の銘があるらしいのだが、肝心のところが判読できないそうで、、意味ねぇな、と。
○両像とも、股間には、立派なフグリが表現されている。ただ、陰嚢のみで、竿(棒)の部分はない。

<2>広島・吉備津神社蔵/平安末期・12世紀
○先の薬師寺像と比べて、体が一回り大きくなり、ルックスにも獅子・狛犬の定型化が見られる。阿吽を1対で表し、耳の形を、阿=垂れ耳、吽=立ち耳で変えるなどだ。ただ、吽形のシンボルマークであるはずの角がない、、
○今はすっかり木肌が見えているが、成分分析では、阿形(獅子)には金箔が、吽形(狛犬)には銀箔が塗られていたことがわかっているらしい。これも、神殿狛犬の定型通りである。
○彫刻的な特徴は、飛び出すような目玉、細かく彫り出された背部の背骨や肋骨などの表現。そして股間には、両像ともにこれまた男性器の表現が見られる。先の薬師寺像が陰嚢だけだったのに対して、本像はしっかり竿(棒)の部分も表現されていた。


○1階14室は、時節柄おひなさま特集!
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古いモノには、やはり味わいがある。そして仕事が超細かい!
何だこの雛道具のクオリティの高さは、、( ゚Д゚)


てな具合で、今月もまた楽しい巡拝が出来ましたm(__)m
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