「ヴィクトリア女王 最期の秘密」

ジュディ・デンチが「Queen Victoria 至上の恋」に続き、再び英国ヴィクトリア女王を演じたイギリス・アメリカ合作の映画で、監督はスティーブン・フリアーズ。
ヴィクトリア女王が晩年にインド人の従者と友情を育んだという、知られざる感動秘話を描いていて、ほぼ史実に基づいているそうです

1887年、ヴィクトリア女王は在位５０周年で６８歳。
最愛の夫と寵愛した従僕を亡くした女王ヴィクトリアは孤独から心を閉ざし、何事にも興味を無くしていましたが、記念式典で英領インドから記念硬貨の贈呈役に選ばれた長身でハンサムな青年アブドゥルを一目で気に入ります。

王室のしきたりなどにも臆することのないアブドゥルは知的でもあり、インドの支配者でもありながら、その地について何も知らない女王は彼にインドの言葉や文化を教え、女王はインドへの理解を深めていきます。女王は再び好奇心や生きる喜びを取り戻しますが、二人を快く思わない周囲の人びとが二人を引き離そうと動き出し・・・。

人種や身分、性別、年齢などを超越した二人の深い絆、友情が素晴らしく、最高に楽しめる人間ドラマでした。
女王が８１歳で生涯を閉じるまでを演じたジュディ・デンチは８４歳。他の女優は考えられないくらい適役でした。
アブドゥル役を演じたアリ・ファザルも、ホントに素敵で役にぴったりでした。

イギリス、スコットランド、インドで撮影が行われ、映画として初めてカメラが潜入した英国王室離宮のオズボーン・ハウスや世界遺産タージ・マハルなど、本物を映したこだわりのロケ地映像、贅沢を極めた衣装なども大きな魅力です。